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おっちゃん、冬休み、アルバイトしにくるわ!

もうすぐ子どもたちは冬休みである。

昨日、久しぶりに来ためぐちゃんは中学2年生。
小学生の頃から来てくれていて、
弊店を心配してくれているお客さんだ。

「おっちゃん、久しぶりやなあ」
「おう、元気にしてたか? 学校行ってるか?」
「行ってるでえ」
「すごいやん!」
「今から大久保行くねんけど、
帰りに寄ってプチチーズピザを
食べるから先にお金払っとくわ」

多分、時間潰しに寄ったんやろうけど、
それでも嬉しいもんです。

そして夕刻、友だちを連れてやって来た。
「おかえり〜」
「ただいま〜。おっちゃん、友だち連れて来たで〜」
こういうのも嬉しいもんです。

そして帰り際、
「おっちゃん、冬休み、アルバイトしにくるわ〜」
「えっ?」
せめて、アルバイトに来ていい? って訊けへんか?

「そやからアルバイトしにくるわ」
「来てもらうんはええねんけど、
見たわかる通り、お客さんおれへんし、
アルバイト代払われへんで」
「お金はいらんで」
「ほんまに払われへんねん」
「そやからお金はいらんねん。来ていい?」

そう言えばめぐちゃん、小学生の頃、
あまりにも客が来ない弊店のために、
自ら「呼び込みしたるわ!」言うて、
してくれたことがあったっけ。
変な客を呼び込んでたけど(笑)

弊店のことを心配してくれているのだと思う。
でもそれだけではなく、
きっとめぐちゃんにもいろいろ事情があるのであろう。

「ええよ。バイト代は払われへんから、プチチーズピザで支払うわ」
「ええよ! ありがとう!おっちゃん!」

プチチーズピザ

こんな子どもたちが増えたら、
世界から戦争なんて無くなるのになあって思った。

(らおばん)

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古本喫茶店主らおばん
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