ふるさとの離島を守りたい!アタウロ出身スタッフのアラオさんが活動にかける想い
日本の皆様こんにちは!現地駐在員の深堀です。
日本はお盆休みに入られたでしょうか?
でも台風の動向が心配ですね…。すでに被害に遭われた方にはお見舞いを申し上げます。そして、これからの台風被害が最小であることを祈っています。
さて、シェア・東ティモール事業では先週土曜日イベントを行いました。シェアが創立40周年を迎えたこの夏、記念事業の1つとしてオンラインツアーを開催しました。登壇したのは私とナショナルスタッフのアラオさん!
アラオさんの故郷・アタウロ島の医療事情と共に、彼の活動にかける想いを参加者の皆さんに届けるぞ~!という企画でした。
島の医療事情は変われど…病気が重くならないと病院に行かない島の人
病院に行かない!なぜなら行きたくないから!…
そんな人、日本にもいますよね…。
東ティモール独立前と比較すると、現在はアタウロ各村に簡易診療所があり、十分ではなくとも、それぞれに医療者が配置されるなど、かなり事情は良くなってきているそうですが…。
東ティモールの医療は基本無料ですが、アタウロでは、病気になったらまずは伝統薬。病気が重くなってからでないと病院に行かないんだそうです。それだとやっぱり受け入れる側の医療者も「こんなに悪くなるまで放置して(怒)!」となり、患者さんへの態度も悪くなってしまうかもしれませんよね…。病院に行かない原因は、医療者が怖いから…そんな理由もあれば、物理的に家と診療所の距離が遠い、いつ行く判断をすればいいのかわからない、などいろんな原因があります。
ようやく村に診療所ができて10年程…。それでも、「あ~ぁ、風邪引いちゃったから病院に行こう!」とはなかなかならないのが現状のようです。
そのため、手遅れになってしまうことも。病気が重くなり、離島であるアタウロでは治療できず、首都ディリに行かねばならない…となっても、やっぱりまだ行く判断はしません。道中に死なないか…?お金はいくらかかるのか…?など心配な点が多いからです。
亡骸となってふるさとに戻るよりも、自分の過ごした家で、心ゆるせる人に看取られながら最期を迎えたい。
そう思う気持ちは、私もわからなくありません…。
イベント中、亡くなった友人の話をしてくださったアラオさん。その友人だけではなく、多くの方の死を目の当たりにしてきたと語ってくれました。
病気について知ってほしい!人々の知識・行動の変容を信じて活動するシェアが好き
病気が重くなるのを防ぐには、まずは予防することが大切。防げたはずの病気で幼少期に友人を亡くしたアラオさんは、島の健康を予防で支えるために公衆衛生の学位を取得しました。
シェアの活動では、住民に病気について知ってもらう際、住民に直接教えることはしません。村にいる保健ボランティアに対してシェアが研修をし、彼らが住民に伝え続けてくれることを目指しているのです。
これは、将来シェアがいなくなった時のことを考え、住民たちだけで前に進んでいく力を養ってもらう意図がありますが、このような理念をもって活動をする点が他のNGOと全然違う!だから自分はシェアで働いている。とアラオさんは言います。
持続性を考えたシェアのやり方、アプローチ方法を理解して実践するスタッフがいてくれることがどれだけ心強いか…!彼らのおかげでシェアは円滑に活動を進めることができているんだなぁと実感しました。シェアを愛するスタッフと活動できて、私たちも嬉しい限りです。
オンラインツアー参加者から届いた声
当日は30名あまりの方にご参加いただき、たくさんの質問をいただきました。すべてに回答ができず、ごめんなさい。そしてイベント終了後、感想を頂くことができました。少しだけご紹介します。
中身がたくさんのイベントでしたが、疲れず、飽きずに参加できました
アタウロ島の生活事情をリアルに知ることができました
ナショナルスタッフのアラオさんがシェアで働き続ける理由について共感しました
アタウロ島に行ってみたくなりました
アタウロについて紹介することが出来て嬉しかった!とアラオさんも喜んでいました。私自身も、皆さんにシェアの活動地であるアタウロを、アラオさんの故郷という視点を通して紹介できたことや、コメントや質問をたくさん寄せていただき皆さんとのやり取りを楽しむことができました。ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました。
これからも引き続きイベントやブログなどを通して、活動報告を定期的に行っていきたいなと思います。是非応援してください!
イベント内でもご案内させていただきましたが、これからも活動を継続していくために、40周年を迎えたシェアへ募金をお願い致します!
*応援よろしくお願いいたします*
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