2023年ベスト映画 トップ10
劇場公開から配信までの間隔がどんどん狭まって、年末には9月公開くらいの映画ならば(特にU-NEXT)配信で観れちゃうようにはなってるのだけどこうして振り返ると劇場鑑賞のインパクトはやっぱ強い。来年は恐らくここまで映画館には行けなくなるはずなので、このトップ10を大事に噛み締めます。
10位 正欲
欲望が共有されない寄る辺なさ、欲望を共有することで生まれる信頼、という点でとても根源的な問いにまつわる話として観た。新垣結衣が凄い。スクリーンに映ってるのが誰か分からなくなるガッキーは初めて。
9位 ザ・クリエイター/創造者
AIロボットを通して人間を描く定番の作劇ながらも複製される存在と不変の愛情が連鎖的に描かれる様が鋭くも温かかった。思想や文化までもが侵略される未来(未来?)に抗うには、己の揺らぎを信じきるしかない。
8位 怪物
言葉が身体を超えていった時の取り返しのつかなさ、こちら側が勝手に”物語“を決めつけてく傲慢さ、そういう恐ろしさに映画全てで向き合っていくような作品だった。しょうもないものを書き換えていく祈り。
7位 エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
ハジケリストたちによるハジケバトルを大真面目に描いた果てに、不思議と心が洗われるマルチバースアクションセラピー。混沌の中から掴み取った答えが、疲れ果てたこの今を少しばかり抱きしめてくれるはず。
6位 イニシェリン島の精霊
おじさんとおじいさんの終わらないケンカを見つめながら、戦争の気配や老いへの恐れ、閉鎖的な村社会や周囲からの見え方など次々に辛さが立ち込めてくる。人は時に、破壊されるものに魅了されてしまう。
5位 キリエのうた
物語の先を思わずにはいられない。圧倒的なトラウマを前に何が出来るのか。アイナの叫びも松村北斗の涙も広瀬すずの翳りも全てその無力感に捧げられる。語れぬ痛みを歌に託し、祈りを祈りとして描く真摯さ。
4位 ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME.3
マーベル映画、史上最高傑作だろう。強烈な高揚感と共に贈られる惜しげもないエモーショナルの横溢だった。過去と向き合い、欠落を抱きしめ合いながら、お前じゃないと意味がねえんだと叫び合う、魂の連帯があった。
3位 サムシング・イン・ザ・ダート
丸投げされた後、思考の宇宙へと投げ出されてしまた途方もない余韻。浮遊する結晶を目撃した2人の男がその謎を解き明かそうとする物語、なのに次第に超常現象よりも遥か深く互いの内面へ潜り込む充実の会話劇。
2位 ザ・ホエール
正直であればあるほど行き詰まる人生の中、どうにもならなさを抱えたまま、それでもあと数歩だけ、正直な気持ちに寄れはしないかという映画。泥臭く、おぞましく、しかし美しい人間のすばらしさを塗りつけた。
1位 君たちはどう生きるか
私はあといくつこんな映画を観ることができるだろうか。創り手の執念が、怯えが、畏敬が、欲望が、無意識を介してこれ程のアニメーションを生むことができるのか。思い出すだけで震えが止まらない人生の1本。
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