2022年上半期のMCUフェーズ4を観た(ムーンナイト/ドクター・ストレンジMoM/ミズ・マーベル/ソー ラブ&サンダー)&アベンジャーズ展に行った
全然知らなかったけどフェーズ4は当初の予定通りだとソーまでで終わりだったんですね、、何が始まって何が終わってるのかよく分からないくらい広がってきたユニバース。ジャンルもてんでバラバラ、個性しか光ってない4作品の感想をざざっと。色々言われてるけど、全体的に面白いですよ、正直!
ムーンナイト
「月の人」という名前でやってる以上、ムーンなんとかというネーミングに反応しがちなのだけど、遂にマーベルにも来たか!と嬉しかった。温厚な博物館のギフトショップ店員スティーヴン・グラントと傭兵のマーク・スペクターという2つの人格を持つ主人公が、エジプトの神と契約を交わしてムーンナイトとなり戦う、というあらすじ。ディズニープラス制作ドラマで遂に全くの新規ヒーローのオリジンストーリーが描かれていて、今のところ大きく他作品とも交差しないし、ほんで面白いし、色々すっ飛ばしてこのドラマからMCUを観始めてもいいんじゃないのか?というような。それは半分冗談で半分本気。スリリングかつ笑えるアドベンチャードラマであり、ハードなヒューマンドラマでもあり、そして連続ドラマとして出す強度があると思う。
初のダークヒーローと銘打たれてるし、二重人格といういかにも怪しさを醸す設定だし、実際ボッコボコに殴って戦う姿はゾゾっとするものではあるのだけど、、その二重人格というものの扱い方が物凄く丁寧でとても驚いた。ただやべえ奴とは決してしない気概というか。精神疾患の魂の行方に真摯に描く終盤には打ち震えた。あと4話の終わりで精神科病棟に舞台が移った瞬間はマーベル作品史上最も驚いたかもしれないな、、、何というか「ムーンナイト」だけじゃなくてここまで積み上げてきたユニバースごと全部ひっくり返りそうな不安さがあった。外側にバンバン広げていってる印象のユニバースだけど、こうしてインナーワールドにも到達し得るという挑戦を感じた。
ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス
エンドゲームやスパイダーマンでも大活躍だったので忘れかけてたけど冠タイトルとしては2作目となるドクター・ストレンジ。ホラー映画と事前に仄めかされたいた通り観てて普通にびくってしちゃうシーンがあったし、魔術の世界と恐怖演出の相性の良さも相まってサイケデリックなホラーサスペンス映画としてデザイン性がとても高かった。サム・ライミ監督作品はトビー・マグワイアのスパイダーマンシリーズしか観たことなかったのだけどこの鑑賞後に「死霊のはらわた」を観たのですが、もうコレじゃん!としかいいようのないくだりや描写がいくつもあってニコニコしてしまった。マルチバースに関してはワクワク感もあるけど、急ピッチで観進めた「X-MEN」シリーズはほぼ必要なくやや虚しくもあった。でもこれも、マルチバースですな。
フェーズ4はやはりどうしてもサノス戦のその後、、というテーマに終始してしまうなぁと思いつつ、はなっから天才っぷりを謳歌してたストレンジ先生の心の成長を描くに至っていたのは意外だった。ずっと成長しないヤツだと思ってたんで。そのお膳立てをする上でマルチバースにおける複数の成長しなかったストレンジたちを扱っていたのも良かったし、並行世界モノにおける切ない要素も散りばめられていて見ごたえあった。結果として、俺たちの目撃しているこのユニバースのこのストレンジこそが、ストレンジなのだという思いを強める形に。一方でもう1人の主人公であり、ヴィランとなってしまったワンダもそう。君はこの世界にしかいないんだということ、今後の作品でどうにかワンダが何か確かな感情を掴むことは出来はしないかと願う。
ミズ・マーベル
現時点でのドラマ最新作。ムスリムの女子高生カマラ・カーンが祖母の持っていたバングルを手にしてスーパーパワーに目覚める、、というまさにヤングヒーロー誕生を描くストーリー。「ムーンナイト」におけるエジプトの神々にしても、「ミズ・マーベル」におけるジンにしてもそうだが、急速に増え始める古代の伝承モチーフとそれを従来のMCUと結びつけていくストーリーラインの構築はこちらは勝手にワクワクしてしまうのだけど、相当な作業だろうな、、と。「ミズ・マーベル」に関してはイギリス統治からインドが独立していくという史実も含めて織り込まれていたし、こうして歴史的な節目をヒーローや信念というモチーフを絡めながら描き直していくことは色んな国、色んな民族でやって欲しいと思う。マーベルの豊かさの証左だ。
基本的な流れはまるでスパイダーマンシリーズかのような、友人や嫌な同級生やちょっと憧れちゃう人とかをまじえて進むティーンムービーといったところでポップなアニメーションも取り込んだ演出は非常に今っぽいな、と軽率に。あと何より主人公のカマラ・カーンがso cute。キャプテン・マーベルの限界オタクであるという設定も絶妙だし、しっかりと別の宇宙が画面の先に広がっていると実感させるアベンジャーズ・コンにまつわるアレコレも楽しかった。大いなる力には大いなる責任が伴う、その命題を自身のルーツとともに逞しく引き受けようとする彼女の姿、早く映画館で観たいぞ。あと、ドクターストレンジの時は「X-MEN」予習が報われなかったけど、ここで最後の最後にちょっとこれは、、!と思うひと台詞があり興奮。今後に期待。
ソー ラブ&サンダー
MCUで唯一、単独主演作4本目突破となる我らがソー。力持ちで豪快でとにかく明るいプリティボーイで、個人的には最推しキャラなのでこうして劇場でドカンと観ることができる喜びが充満。そして内容もコメディまっしぐらな冒険活劇をベースに置きつつ、他者と交わす愛の力の可能性と内なる勇敢さの復興を謳う人間賛歌でもあった。ソーは雷神であるのに人間賛歌とはなんぞ、と一瞬思ったけれども彼の姿は一貫してめちゃくちゃ人間臭い。家族を亡くし、友を亡くし、そして愛する人とも別れていく、その度に心の壁を作るけれども、誰かに求められ立ち上がる。その苦しみも含めて、再生のイメージとして浮かび上がらせていく。最高にラブな話であり、そして止まらないサンダーが降り注いでいく鉄壁のエンタメ力とドラマ性。好きすぎる。
あと、すごくこれぞヒーロー映画ですよね、、子どもをさらうヴィランに対して子どもと一緒に立ち向かっていくという。いや分かる、子どもをね、戦いに動員するってなんだよと。現実に肉薄しているMCUだからこそ浮かぶ疑問も確かにあるのだけど、僕はこれは子どもの目線に立って観た時にピンチの局面でやってきてくれたヒーローが逞しく快活に、僕らなりに戦おうと伝えてくれるんだとしたら、もう立ち上がって俺も行くよ!って思うはず。応援上映とかを超えてともに行くのだ、という体験。この映画においては、その真っ向からキッズを喜ばせる作劇が、最後の"子ども"へと受け継がれる描写含めて最も合っていたんじゃないかと。これぞ夏休み映画。童心の果てまで帰りやした。さて、ソー、前代未聞の5作目?ある?だよね?最高!!!!
あと京都の京セラ美術館・東山キューブで開催中の「アベンジャーズ展」に行ってきまして。そこで撮った写真などをざざっと。なかなか見応えありました。
去年行ったマーベル展と決定的に違うのは、ホンモノ衣装の数々でしょう、、、衣装のほつれや傷跡から、壮絶な戦いがちゃんと想起されていくので胸が熱い。まじまじとじっくり観れたので良かった。あと衣装のサイズもでっかいのが多くてヒーローの体格だ〜〜!となった。
レプリカの造形美も素晴らしい。ハルクバスターとかウォーマシンとか、レアめのもあって!あとヴィランゾーンもね。チタウリのライフルとかこれは実際の小道具よね?レプリカを作る意味分からんし。絶妙なホンモノ感。誰も覚えてないダークエルフさんもいて良かった。
マリアヒルの映像は新撮だったし、アトラクション要素も遊び心も資料的な物量もいっぱいで楽しかった。キッズがいっぱいいたのよかったな、幼少期からMCUに触れられるの羨ましい。最後の1枚はロケットを狙った結果、夫婦ともどもハルクを出したとこ。笑うしかない。
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