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2021年6月の色々(Lucky Kilimanjaro/大宮セブン/ジャルジャル/フジファブリック)

6.12 Lucky Kilimanjaro ONE MAN TOUR “DAILY BOP”@福岡BEAT STATION


ラッキリ、初九州かつ初福岡ライブ。去年はNUMBER SHOTやワンマンが予定されていたのだけども全て飛び、かなりの待望感がフロアには充満していた。インドアでヘルシーなマインドをキラキラなシンセポップに乗せて放出する音楽性なので、気楽に小躍りできるライブかな~と思っていたらその真逆でガンガンにブチ上げていくスタイルで驚いた。MCらしいMCは一切なく、曲を次々と畳み掛けてダンサーズハイの境地へと連れ出してくれた。

当然のように初めてライブで聴く曲ばかりだけど、否応なしに体が動く曲ばかりでこんなにバッキバキなんだな、、と思う曲も沢山あって印象はがらっと変わった。ドロップの気持ち良さが尋常じゃない。チャラい音を浴び慣れてない身ですら、心のパリピが覚醒してきてしまうような。そんなサウンドとはやや距離のある、熊木幸丸(Vo)の誠実そうなアジテーションも印象深い。「福岡BEAT STATION」って毎回会場名までちゃんと言うの良かった。

他にもパーカッションのラミちゃんの機材に、押すとガーガーうるさいニワトリのアレがあったり、色々と気になるポイントもあったけれどもキャラクターに頼るでなく、ストイックすぎるほどに曲のみで勝負しきった2時間だった。享楽的でもあり、硬質でもある、こういうサウンドは色んなフェスで見れそう。それこそナンバーショットもそうだけど、個人的にはSunset Liveあたりのビーチで観たい。ラッキリの音楽は部屋を飛び出しても痛快だった。



6.13 大宮セブンツアー スリーアイランズドリーム〜三島の夢〜@よしもと福岡/大和証券CONNECT劇場

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大宮ラクーンよしもと劇場を中心に活動する芸人ユニットによる初ツアー。囲碁将棋、マヂカルラブリー、GAG、タモンズ、すゑひろがりず、ジェラードンのフルメンバーによるライブはネタと企画と余興を詰め込んだ混沌そのもののような2時間ちょっとで、ずっと夢の中にいるような気分だった。でもくだらなく思えた企画をとんでもない笑いの量で成立させてたり、大宮で培われた技量に唸る瞬間も多かった。交通量調査のコーナーが最高だった。

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推しのマヂカルラブリーは2人とも最高だった。野田クリは、冒頭からなぜか体格の良いメンバー同士でゆんぼだんぷの音芸を誘導してオープニングからステージ上の大半が服を脱いでいる状態にしたりと、面白くなりそうなポイントを掘り当てて掘り下げるセンスがズバ抜けていると思う。村上は相変わらずの色男っぷりを発揮しまくってて、のっけからファンへのレスも多いし、そりゃモテモテ君ですわ、と。モテモテ君の時の歩き方も良かった。

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他にもネタに企画にそれぞれのキャラが冴え渡ってたジェラードンは更に活躍しそうだなぁと思ったり、根建さんが掛かりまくってて最終的に犬を被ることになってしまった囲碁将棋も良かった。メタ漫才師の中でも屈指の着眼点かつワード力のコンビだと思う。タモンズは1番ネームバリュー的にはないと思うけど、ツッコミの方のガヤがずっと良くって好きになった。内輪ノリの最高峰というような、巻き込まれていってなんぼなお笑い。また観たい。

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6.20 ジャルジャル 「JARU JARU TOWER 2021~ジャルってんじゃねぇよ~」@よしもと福岡/大和証券CONNECT劇場

ジャルジャル、2019年以来の全国ツアー。キングオブコントも獲ったことで賞レースの戦いからは離れ、もう完全なる"ただ面白いネタを作り続ける"芸人として仕上がった最高の状態でのツアーは2時間、一切キャラクターを降りることなくやりきる純然たるコントライブ。ここまで素を見せないとなるとそれはそれで怖いのだが、そんな常識などはジャルジャルに通用しない。

相変わらず何を起点として生み出されるか謎すぎるネタばかり。今回はネタを超えて共有されるストーリーや流れもあったので、そのくだらなさと緻密さの折り重なりでずっと唸ってた。一個一個の笑いは"屁"であったり、生ケツを蹴り上げるだったりとバカバカしいものが多いのだけどその見せ方やフィーチャーの仕方が圧倒的に異常なのでぐっと心を掴まれてしまうのだ。割かし顔とか動きとかシンプルな笑いが効果的に炸裂してるのも素晴らしい。

最も好きだったのは学校PRビデオを作るネタ。全部そうなのだけど、1番その着想のきっかけが意味不明すぎて、巻き起こってることも半端ではないくらいに現実味がないものだからずっとゲラゲラ笑ってしまった。あんな痛がるだけでずっと面白いものなんだな、と、この"痛がり"を生じさせるために作られたシチュエーションだったのかな?と。ほんで、その2人はさっきのネタで手品師に名前を変えられてて、もう1人は永遠に週末どっちか山を登り続けてる教師で、、、とキャラクターの多層さも含めて味わい深かった。



6.24 フジファブリック LIVE TOUR 2021”I Love You”@ Zepp Fukuoka

フジファブリック、1年ちょっとぶりの全国ツアー。3月リリースのアルバム『I Love You』を引っ提げてのツアー。コロナ前は結構な回数を観ていたバンドゆえ、久々に観ると安心感がすごくて気持ちが整いまくり。ただ同時にやっぱりエキセントリックなアレンジとか、同じバンドがやる曲とは思えない幅広さというようなフジにとっては当たり前だが、異端な側面を改めて思い知ることができた。あとやっぱり温かい。本当にピュアで綺麗なバンドだ。

幾田りら、JUJU、秦基博らとのコラボレートや小林武史プロデュースを含むなど企画性の強いアルバムだと思っていたが、ライブの現場だとかなりダンサンブルでファンク成分の濃いめな作品だということを実感。ゆえに、かは分からないが3曲目からどえらいハードロックな「efil」であったり、煌びやかなポップチューン「ポラリス」であったり、バランスの取れた過去曲チョイスも絶妙。<君のいる所に会いに行くよ>と歌い上げる「会いに」はフジで初めて山内総一郎がボーカルを取った曲で、その曲のメッセージと再出発のイメージが重なって胸が熱い。「手紙」にも完膚なきまでに泣かされた。

この日の個人的トピックスとしては、伊藤大地がドラムを叩くフジファブリックを初めて観れたことだ。彼の正確かつ打撃数の多いプレイは、とりわけアッパーな曲においては信じがたい高揚感を生む。メンバーそれぞれの演奏も呼応するし、積んでるエンジンが変わる感じでとても興味深く聴けた。


以下は「徒然モノクローム」で行われた写真OKタイムで撮った写真たちです。


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