【姿勢評価と分析〜なぜ姿勢は乱れるのか?〜スライド⑩・⑪・⑫ 組織はなぜ変化するのか?】
Shape-labで開催している「姿勢評価と分析〜なぜ姿勢は乱れるのか?」セミナーのスライドに解説文を加え、ご紹介しています。
アライメントの違いにより、組織はどのような変化をするのでしょうか?
まずは、筋の長さと張力の関係から見ていきます。
こちらは、サルコメア(筋節:筋の最小単位)の長さと張力関係を表した図となります。
縦軸は張力、横軸はサルコメアの長さを表しています。
静止長とは安静時の筋の長さのことです。
図を見ると、サルコメアは静止長より少し長くなったところで力が最大となり、その後、張力は低下していきます。
また反対に、静止長より短くなると、張力は低下していきます。
このことから、サルコメアは、長すぎても短すぎても張力が低下していきます。
主動筋、拮抗筋、協同筋、筋連鎖など筋肉が正常には働くには、筋が至適長であることが大切となります。
筋は、一本の繊維からなっているのではなく、複数のサルコメアがつらなって筋繊維を構成しています。
①を正常なサルコメアの長さとします。
図の姿勢の筋繊維の状態は、ニュートラルの長さと比較をして、背中側の筋肉は長い状態、お腹側の筋肉は短い状態となります。
図の姿勢を取り続けると、背中側の筋肉はどう変化していくのでしょうか?
初期の変化として、サルコメアが伸張され長さを調節していきます。
このとき、サルコメアの数①と②は同じです。
この姿勢を長期間とり続けると、サルコメアの数を増やして長さを調節します。(③)
①と③のサルコメアの長さは同じですが、数が違うため筋繊維は長くなります。
サルコメアの数が増えてしまうと、ニュートラルのポジションに戻すには時間がかかります。
不良姿勢でいる期間が長い人は改善するのに、時間がかかることになります。
お腹側の筋肉は、背中側の変化と逆の変化になります。
一時的にサルコメアの長さが短くなり、時間の経過とともにサルコメアの数を減らして適応していきます。
このようにサルコメアは長さや数が変化をします。