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読書感想文 #71 西洋の敗北 日本と世界に何が起きるのか

みなさんこんばんは。いかがお過ごしでしょうか。

お待ちどうさまでした(誰も待っていない)

今日はベストセラー本の感想文です。フランス人歴史人口学者・家族人類学者による著書は日本初め21か国語に翻訳され、世界中で話題になりましたが、なんと英語には翻訳されていないという、それくらい米英にはショッキングな内容となっています。

西洋の敗北 日本と世界に何が起きるのか

エマニュエル・トッド (著), 大野 舞 (翻訳)

概要

ロシアの計算によれば、そう遠くないある日、ウクライナ軍はキエフ政権とともに崩壊する。
戦争は〝世界のリアル〟を暴く試金石で、すでに数々の「真実」を明らかにしている勝利は確実でも五年以内に決着を迫られるロシア、戦争自体が存在理由となったウクライナ、反露感情と独経済に支配される東欧と例外のハンガリー、対米自立を失った欧州、国家崩壊の先頭を行く英国、フェミニズムが好戦主義を生んだ北欧、知性もモラルも欠いた学歴だけのギャングが外交・軍事を司り、モノでなくドルだけを生産する米国、ロシアの勝利を望む「その他の世界」……
「いま何が起きているのか」、この一冊でわかる!

・ウクライナの敗北はすでに明らかだ
・戦争を命の安い国に肩代わりさせた米国
・ウクライナは「代理母出産」の楽園
・米国は戦争継続でウクライナを犠牲に
・米情報機関は敵国より同盟国を監視
・NATO目的は同盟国の「保護」より「支配」
・北欧ではフェミニズムが好戦主義に
・独ロと日ロの接近こそ米国の悪夢
・ロシアは米国に対して軍事的優位に立っている
・モノではなくドルだけを生産する米国
・対ロ制裁でドル覇権が揺いでいる
・米国に真のエリートはもういない
・米国に保護を頼る国は領土の20%を失う
・日独の直系社会のリーダーは不幸だ
・日米同盟のためにLGBT法を制定した日本
・NATOは崩壊に向かう 日米同盟は?

目次

序章 戦争に関する10の警告 21 1章ロシアの安定 47 2章ウクライナの謎 81 3章 東欧におけるポストモダンのロシア嫌い 129 4章 「西洋」とは何か? 151 5章 自殺幇助による欧州の死 179 6章 「国家ゼロ」に突き進む英国-滅びよプリタニア- 211 7章 北欧-フェミニズムから好戦主義へ 249 8章 米国の本質-寡頭制とニヒリズム 261 9章 ガス抜きをして米国経済の虚飾を正す 291  10章 ワシントンのギャングたち 309 11章 「その他の世界」がロシアを選んだ理由 327 終章 米国は「ウクライナの罠」にいかに嵌まったか 一九九〇年-二〇二二年 359 追記 米国のニヒリズム -ガザという証拠 393 日本語版へのあとがき-和平は可能でも戦争がすぐには終わらない理由 398

感想
21世紀にヨーロッパで全面戦争が起きるとは誰も予測していなかったロシアによるウクライナ戦争が勃発し、年月を重ねて行く中で、西欧によるロシアの過小評価、欧州の国々の問題やアメリカの問題が浮き彫りになり、侵略者であるロシアが勝つ可能性が高いという話。
メディア報道の化けの皮を剥いだような印象を受けました。侵攻する前の段階で国家として財政破綻状態にあったウクライナ、強国と信じてやまなかったイギリス、フランス、ドイツの問題、GDPや軍事力世界一の最強国のはずのアメリカの平均寿命が短くなり、乳児死亡率がロシアや中国より高く、自殺率も上がっている実情、インド、ブラジル、南アフリカなどの諸国はロシアに経済制裁を課さずに貿易しているなど、メディアが報じて来なかった残念な事実がたくさん書かれており、ショッキングではありますが、現実を知りました。
また、ロシアはソ連時代にチェコスロバキアの”プラハの春”では周辺国を含め50万人動員したがのが、広大なウクライナに12万人しか用意できなかった、人口の問題があり、それはその他の国にも言えていて、日本も少子化もあり自衛隊が必要数の半分しか人員がいない等、有事があれば、徴兵制になるのではと思えて、決して他人事ではない考えさせれられる内容でした。

ぜひ、読んでみると良いと思います。


それではまた。


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Shane 【30 30】
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