座する御大師様 鎌倉市 真言宗大覚寺派加持山宝善院霊山寺 私の百寺巡礼190
江ノ島に向かう途中にある真言宗寺院だ。
鎌倉の良さは、タイムスリップしたかの如く、旧いまま残されている寺院を観られることだと思う。
宝善院は、真言宗大覚寺派の寺院でご本尊は薬師如来です。
また、宝善院を開山された泰澄大師が信仰された十一面観音坐像も祀られています。
この像は平安中期以前の作(伝行基作)とされ、鎌倉最古の十一面観音像の一つとされています。
泰澄大師は「越の大徳(越前(福井)・越中(富山)・越後(新潟)で最も徳が高い僧)」と呼ばれ、加賀の白山を開いたとされています。
当山は養老七年(723年)に当地を御巡錫された泰澄大師が開創されました。越後国越知山の僧であった泰澄が、日頃信仰していた十一面観音をこの地に祀ったのが宝善院の始まりとされています。(お寺のページより)
素晴らしい木彫り。
私が感動したのが、こちらの座っている弘法大師様だ。真言宗寺院庭の弘法大師様といえば、錫杖を手に持ち、奇跡を起こし、筋肉質の脚で国内を廻っている。そんな像ばかりだ。
座っている御大師様は初めて見ました。
という私に対し、住職は
「弘法大師様だって、最初から力強く奇跡を起こされたわけじゃない。修行の期間があったんだよ。それを表している」
とのことであった。
とても気さくな住職で、雑談にも花が咲いてしまった。
近くのお寺で相棒のロケがあって、設定が元暴力団員の住職なんです!とか、そんなくだらない話も気軽にできる方だった。
この日は、檀家の方たちが集まり大掃除の最中だった。
その中での会話の一部に、
「もう正座じゃなくて、椅子を用意してに替えるみたいだから座布団は使わないみたいよ」
と、そんなのがあった。
笑点を観ていても、木久蔵師匠は椅子だ。
徐々に正座は大変だから椅子で、正座したい方はどうぞ。のような所が増えているのだなと思うのだった。
真言宗大覚寺派加持山宝善院霊山寺
神奈川県鎌倉市腰越5丁目13−17
湘南モノレール『目白山下駅』より徒歩12分
江ノ島電鉄『腰越駅』より徒歩12分