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#356 カイコってどんな虫?

歴史でも地理でも頻出する「製糸業」。
そして、その原料となるカイコを育てる「養蚕」。

養蚕の説明にはこちらの動画が便利↓

「繭が生糸になる」「桑の葉を食べる」ということはよく知られているが、そもそもカイコとはどのような虫なのだろうか。

カイコはチョウ目カイコガ科に属する蛾の一種だ。

そして、人類が数千年かけて品種改良を繰り返し、飼育を可能にしてきた昆虫である。

繭を採取することに特化して改良されてきた昆虫のため、その一生は儚い。
次のような特徴を発展させていったため、カイコは自然界で生きることはできない。

・幼虫は足の力が弱く、移動範囲が狭い。
・繭のまま茹でて糸を採取
・成虫は口がないため食事ができない。(幼虫のうちに一生分を食べる)
・成虫は羽はあるが筋肉が退化していて飛べない。
・成虫になり交尾をすると、オスは2~3日後に死亡、メスは産卵後4~5日で死亡。

成虫になったカイコのようすはこちらの動画で見られる。(※昆虫が苦手な方は閲覧注意)
交尾や産卵のようすは生々しいが、成虫が繁殖に全振りしていることがよく分かる。

ちなみに、茹でて糸を採取した後の蛹のカイコは、家畜の餌になるほか、つくだ煮や素揚げなどで人間の食用としても有効活用されている。

さらに、カイコは品種改良や遺伝子組み換え技術の利用などで、黄色や緑などさまざまな色の糸や、特殊な光を当てると発光する蛍光シルクなども開発されている。

【目次】

【参考】


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