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#349 さいたま市は何でひらがな?

埼玉県の県庁所在地の「さいたま市」。
「埼玉市」ではなく「さいたま市」と表記するのはなぜだろうか。

多くの都道府県で、県庁所在地が決められたのは明治時代だ。
また、一説には、県名と県庁所在地名が異なる名前の県は、明治維新の際に旧幕府軍側について戦った藩が多いとされている。

しかし、埼玉県に関しては「さいたま市」が県庁所在地になったのは2001年から。
それまでは浦和市が県庁所在地だった。

さいたま市は、多くの地方自治体が周辺自治体と合併を進めた「平成の大合併」によってできた市だ。
2001年に浦和市、大宮市、与野市の3市が合併し、2007年には岩槻市も編入して現在のさいたま市になっている。

3市の合併にあたって新しい市名を公募した際、一番票を集めたのは「埼玉市」で、「さいたま市」は次点だった。
結果を見ると、埼玉市は7117票、さいたま市は3821で、2倍近くの差がついている。

この結果に対し、同じ埼玉県の行田市が待ったをかけた。
行田市には「埼玉」と書いて「さきたま」と読む地名が残っており、埼玉市が生まれると地名を混同する恐れがあると指摘したのだ。

この指摘を受け、次点の「さいたま市」が採用されたのである。

【目次】

【参考】


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