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高尾山に登ろう‼
12年ぶりに高尾山に行った。
国際交流協会イベントグループが主催した「高尾山に登ろう‼」。
集まったのは14人で、半数は外国籍の人たちだった。
国籍、文化、年齢、職業、性別、生活習慣、趣味、嗜好、考え方……
多種多様の、ほとんど知らない同士だったけれど、
一緒に坂道を登り、森林浴を浴び、広がる風景を眺め、
日本語、英語、ヒンディー語、中国語など、
言葉も話題もあちらこちらに飛び交い、
わいわいがやがや、汗をかきかき山を登った。
年齢や体力も違うので、もちろん歩くペースもちがってくる。
だから、先頭が速すぎると声をかけてとまってもらい、
最後尾の仲間が来るのを待った。
そうやって時折パーティー全員の点呼をして、
それぞれの様子を確認したり、休憩をしたりしながら頂上をめざした。
すれ違う見知らぬ人たちも「こんにちは!」と挨拶を交わす。
年齢に関係なく、確かな足取りで進む人たちもいた。
聞くと、普段から間を開けずに歩くことを心掛けているという。
まさに「そなえよ、つねに」である。
山頂ではシートを広げて昼食をとった。
私はおにぎり2つにから揚げ。
愛妻弁当を広げる人やコンビニオニギリを食べ始める人。
中華料理にネパール料理。これもまたみんな違っていた。
ネパール料理をみて「それ食べてみたい!」と言ったら、
すぐにお裾分けしてくれた。
手づくりの米から作ったスイーツも全員にシェアしてくれた。
また、チョコレートクッキー、お煎餅、羊羹スナックも回ってきた。
本当に楽しいランチタイムだった。
私たちは山頂で解散した。午後の予定がある人は急いで下山する。
ケーブルカーやリフトを使用する人もいる。
14人から1人、2人と減っていき、最後は9人になった。
下山途中も人員点呼をしながら下りていった。
鳥が鳴いている。陽が注いでいる。風が吹いている。
みんなちがっていたけれど、みんな同じだった。
ただ一緒に歩いた。ただ一緒に過ごした。
みんなそこにいた。
そして私たちは、「さようなら、また」と言って、笑顔で別れた。