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爆発的に爆笑できるライブ|ラランド『爆爆』

 ラランドさんの単独ライブ『爆爆』の配信チケットを買い、本日視聴してきました。

 チケットを全外しして爆泣き、公演中にアラームを鳴らす、モラル欠如人間に席を奪われたという事実に爆不貞腐れ、グッズだけを買いに行くともしなかった『爆爆』。配信は一週間前の6/2から視聴できたのですが、不貞腐れている間にずるずると時間が経ち、気がつけば配信期間最終日になっていました。やばい、はやく観ないと、という焦燥感で目が覚めた本日の朝。意を決して配信のページを開きました。

 部屋でひとり、『爆爆』を視聴。爆視爆聴。終演後、余韻に浸りながら「このおもしろさを誰かと共有したい!もっと知ってほしい!」と思ったのは当然のことでした。それくらい、とにかくおもしろいライブでした。しかしながら、本日は配信最終日。こんなことならもっと早く観ていれば……

 そう思ったのもつかの間、感想を書き込もうと開いたTwitter(新X)で「大好評につき、配信延長決定!」の告知を発見!なんと、すでに配信チケットの売り上げは6,400枚を突破しているらしい!こりゃめでたい!

 ん?6,400枚……?

 いやいやいやいや。足りない足りない。足りないだろ。もっと爆売れしていいだろ。余裕で10,000枚は売れてもおかしくない内容だろ。

 以前別の芸人さんの単独ライブにて「単独ライブのお客さんはいっしょに配信を売っていく共犯者である」というお言葉をいただいたことがあります。私の座右の銘です。『爆爆』ではグッズを買わなかった罪悪感もあるので、微力ながらも配信チケットが売れるようにライブレポを書こうと思います。

(この時点で「ネタバレなしで観たい!」という人はこちらのリンクから)

 ラランドさんがライブレポを推奨されていないことは理解しています。なので、ネタの独善的な分析・考察や、意味のない素人の採点にはならないように細心の注意を払い、ネタバレも配信を買ってもらうための最小限にとどめているつもりです。どうかご容赦ください。

※公式ティザーでタイトルの出ているネタ・コンテンツ以外については、具体的な内容に触れないようにしています。もしネタバレしすぎだと思われた方は、コメントにてご指摘いただけますと幸いです。

爆裂おもしろかった単独ライブ

 「単独ライブ」というお笑いは、他のお笑いとは違って、その瞬間に収まり切らない満足感、読後感まで楽しめるものだと思います。ライブ終わりも、まだ世界から切り離されたままのように感じる息の長い余韻。私は私でもあり観客のままでもあり、ここはここでもあり劇場のままでもあるかのような余韻。企画者でもあり演者でもある芸人さんのお笑い、その純度が最も高くなる空間だからこそ生まれる求心力が、単独ライブにはあると思っています。

 中でもラランドさんの単独ライブは、様々な角度で「ラランド」を体感できるのが魅力だと思います。コント・漫才ともにハイクオリティなネタ、そのネタに引けを取らない企画コンテンツ、世界観を伝達するオープニング映像や音楽にグッズ、さらにはポスターなどの各種クリエイティブまで全部。提供されるものの幅が広いのに、全てがラランドで、全てが爆爆で、だから私たちは、それらを全てを一連のものとして楽しむことができます。切れ目のない物語。もはや単独期間中のSNSまでおもしろいと感じるようになってきます。


 『オープニングアクト』。ネタも映像も合わせ技で、ラランド、サーヤさん、ニシダさん、爆爆という全ての紹介にもなっているような幕開け。これから単独ライブがはじまるぞ!という気持ちにさせてくれる最高のオープニングでした。

 『コント 家庭教師』。誰だって笑うでしょう、こんなネタ。サーヤさんが、演じる役柄に対して解像度が高すぎる。そのうえ声色での演技がうますぎる。めちゃくちゃおもしろい。説明されなくても理解できるから、フリの時点からニヤニヤしてしまいました。

 『漫才』。やっぱりラランドの漫才が好き。私の好みでしかないのですが、最近あまり漫才を見られる機会がなかったのでシンプルに嬉しい。余談ですが、M-1準決勝前にプペる令和ロマンさんと、二年連続単独で近大卒業式スピーチをイジるラランドさんという新たな共通点が見つかりました。

 『爆裂遠い地域でバラシ』。バラシシリーズの最高傑作、爆誕。まず場所がすごい。画力が違いすぎる。それと対照的なローテンションのニシダさん(と現地ガイド)がおもしろい。ただ、観ているうちに、ニシダさんの英語力にだんだんと腹が立ってきました。

 『サーヤが爆酔いで書いたネタ』。もはやネタは見なくていいくらい、ネタ作りまでの爆酔いのパートで爆笑しました。バチバチの仕上げたネタがあるからこそ、こういうのがほしくなる。ポテチとチョコのような無限ループ。不覚にも、ライプさんのところで爆笑しました。

 『コント ミュージカル』。演技力に加えて歌唱力も爆高いサーヤさんのポテンシャルを、いかんなく発揮していたコントでした。最高。しかも、(配信を観た方はお分かりだと思いますが)まさかの二段構成。思わず「うわ、やられた!」と口に出してしまいました。

 そして最後のネタ。圧巻。ネタバレしたくなるほど、最初に決めた誓いを破ることになるそうなほど、狂おしいほどに好きなネタでした。目の付け所も、そのお笑いへの昇華のさせ方も。まちがいなく、今、ラランドさんにしかできないネタだと思います。


 ネタもコンテンツも置きにいっているところなんてない、全編サビのような怒涛の構成。まるでアトラクションに乗っているかのようで、2時間があっという間に過ぎていきました。

 それでいて、昨年の単独ライブ『冗談』もそうでしたが、ラランドさんの単独ライブは「チームレモンジャム」の総力戦という感じがします。関わっている全員のこだわりが全開。だからこそ成し得る完成度の高さなのでしょうし、そんなチームができていることもラランドさんの魅力なんだと思います。

 理不尽におもしろくて、心臓から笑える。18歳以上なら誰にでも勧められる最高の単独ライブでした。



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