幸せに生きてきたんだから
夜に眠ってしまうのがこわい。ありったけのブルーライトで瞳を刺して、いつまでも目覚めている身体を保とうとするから、なんか全部が白く乾いたように見えてきて、部屋には私一人しかいない。毎日をただ苦しくて虚しいだけで終わらせたくないのに、かといって夜を延長すれば何かが変わるわけではないこともわかっていて、だけどたぶんわかっていない。早く眠った方がいいと宝石のような目をして言ってくる人は、どんなに鮮やかな今日を生きていたのだろう。今日が終わること、に感じる恐怖をわかってくれるのかな。見