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BtoB制作のプロが直伝!成果の出ないLPの共通点とその改善方法とは?

※この記事は弊社のBtoB LP制作のプロの監修のもと執筆しています。

皆さんこんにちは。SaaS Growth Partnersです。
デジタルマーケティングにおいて、CVRやCVの質に大きくかかわってくるランディングページ(以下LPと記述)。今回は、BtoBビジネスでのリード獲得視点で、良いLPと悪いLPの違いは何か?どのようにLPの改善を目指していけばよいのかについて、詳しく解説します。


そもそも"悪いLP"の定義とは何か?

LPとは本来、自然検索やweb広告、SNSなどを通じてユーザーが最初に訪問したページのことを指します。デジタルマーケティング上の役割としては、リード獲得が目的になることが多いです。イメージは、製品サイトのTOPページや広告用に制作したLPのようなページです。

さて、”リード獲得を目的としたページ”を前提とした場合、そのLPを評価する際は、下記の通り想定や目標を達成できているか否かでLPを評価します。

・想定や目標よりもリード獲得数が多いか?少ないか?
・想定や目標よりもリードの質が高いか?低いか?

では、成果の出ないLPはなぜ成果が出ないのでしょうか?

まずはここに着目!成果の出ないBtoB LPの共通点

ここからは10年以上BtoBサイトの制作にかかわってきた、弊社のスペシャリストの見解を交えて解説していきます。

監修者プロフィール

”成果の出ないLP”の場合、大体以下の5つのどれかが欠落しているケースが多く見受けられます。自社のLPが下記項目をすべて満たしているかどうか、是非チェックしてみましょう。

①検索ニーズの答え合わせと期待感の醸成ができていない


”リード獲得”の主戦場になりうる自然検索や検索広告において、検索語句から想定される検索ニーズとLPのファーストビューのメッセージが対応関係になっていなかったり、検索ユーザーの意図とずれている場合、当然ですが離脱を招きます。

例えば、

・ファーストビューの訴求メッセージに、検索キーワードや広告文、自然検索で利用している文言が含まれていない
・検索キーワードに対応する情報がそもそも明記されていない
・課題と製品の特長が対応関係になっていない

特に、ユーザーが最初に目にするファーストビューは重要で、流入後のギャップを小さくしていかないと読み進めてもらえず、製品の検討候補にすら入ることができません。

すぐにできる対策としては、誰に向けての内容なのかを明確にするために、「〇〇〇でお悩みの総務・人事担当の方へ」「○○セキュリティの監視・運用担当の方へ」などターゲットを宣言することが有効で、早い段階で「これは自分にとって役立つ情報が載っていそうだ」とわかってもらうために大切です。

②どんなサービス(商品)で、何があなたの役に立つか?の明確な答えがない。

まずは以下をご覧ください。

LPのファーストビューの良い例と悪い例

上記はセキュリティ管理に関する少し複雑な商材で、サービス名称が一般化しておらず、検索ユーザーは、その課題と解決策を探すキーワードで流入する想定です。
悪い例は、信頼につながる実績数をキャッチコピーで訴求しています。
一見、競合優位となる訴求で問題なさそうですが、具体的な解決策を探しているユーザーには、自分が求めている情報があることが先を読み進めないとわからず、離脱の要因となってしまいます。
一方、良い例では、何に役立つソリューションであるかを最初に提示し、訪問するユーザーにとって有益な情報が掲載されたコンテンツであることを伝えています。

もうひとつ、製品の特長説明の例を紹介します。

特長説明
悪い例)
・1.〇〇〇〇方式を採用
・2.〇〇〇以上の機能を搭載
・3.ライセンス体系が〇〇〇

良い例)
・1.インストールの作業が一切不要に
・2.複数ツールを1本化して運用管理の手間を削減
・3.利用数に応じた料金体系でムダなコストを削減

上記の悪い例は、競合との差別化ポイントを特長に挙げていますが、製品開発者側の目線に終始。比較検討が進んでおらず予備知識が不足しているユーザーには、どういったメリットがあるのか、すぐにはわかりません。
一方、良い例は、悪い例で挙げた差別化ポイントがなにを実現してくれるのか、メリットで訴求しています。もたらしてくれる価値がわかれば、離脱を防ぎ、検討を進めてもらえる確度が上がります。メリットの根拠となる機能は、その次の興味・関心に応える内容として訴求すればよいのです。

③どんなメリット、他社との差別化ポイントがあるのか分からない。


どんなサービスにも競合となるサービスがあるわけですが、比較した際の強みや特徴が無いと“そのサービスを検討する意味”が見い出せず、検討候補から外れてしまいます。
よく、

「競合と似たり寄ったりでサービス独自の強みがない」

という声も耳にしますが、その際はマーケティング組織だけで考えず、顧客の生の声を聴いている営業やカスタマーサクセスを巻き込んで考えましょう。商談の場で営業が押しているポイントや、カスタマーサクセスが把握している、ユーザーから喜ばれているサービスのポイントなどがあるはず。

もし、どうしてもスペック、機能としての差別化ポイントがない場合は、その製品のことをわかりやすく説明できているだけでも、自社を選んでくれる一つの要素になります。また、導入までのフローが明確であることも、相談のしやすさ、検討の進めやすさから自社を選んでくれる要素になり得ます。

④実績数字がない、事例がない

「導入数〇件突破」「顧客満足度〇%」といった、数字を使った訴求は、「このサービスは良さそう」という興味を持ってもらうための非常に強い引きになります。
私たちが普段生活しているなかでも、「今一番売れている、●●個販売突破」や「利用者の●%が効果を実感」といった訴求につられて、衝動買いしたケースも多いはず。
BtoBにおいても検討者は”人”なので、その人に良いなと思ってもらうことが必要で、そのような観点で、非常に重要なポイントです。

とはいえ、「新サービスでまだ実績が無い」、「後発のサービスでそこまで導入社数が多くない」といった場合は、どうしたら良いでしょうか。

そのような場合は、具体的なビフォーアフターを描いたユースケースや、サービスの理解を進めやすくするホワイトペーパー((例)10分でわかる!失敗しない●●導入 )を準備するだけでも、サービスの解像度や期待値はぐっと高まります。

⑤CV導線が良く分からない、CVまでが面倒くさい 

そもそもCTAが分かりにくい、フォームの項目数が多く入力が面倒くさい、といったような場合は、当然ですがリード獲得まで至りません。
着目ポイントの詳細はこの後解説しますが、ユーザーのアクションに直接的に影響するポイントなので、優先度高く対応しましょう。

BtoB LPのCVR改善で注目すべきポイント

CVRに最も大きく影響するのは順に、

①フォーム、②CTA、③ファーストビュー

です。それぞれの勘所について見ていきましょう。

●フォーム改善の勘所

・入力項目の個数に着目!
フォームは入力項目を減らすほど、CVRは高くなります。
ただし、数を減らすほど取得できるリード情報が少なくなるので、インサイドセールス部門や営業部門と調整を必ず行いましょう。

・ユーザーの入力負担に着目!
ユーザーの入力負担を減らすのも重要です。記述が多ければ多いほどユーザーは煩わしく思うもの。できるだけ選択項目にする、過去の入力情報は自動で入力されるようにする、といった対策も効果的です。

特に、B2Bサイトのフォームにおけるベストプラクティスは、WACULが2019年に調査をしているので、詳細を知りたい方は是非こちらを読んでみてください。

●CTA改善の勘所

・視認性の高さに着目!
ページを読み進めていく中で、CTAが読み手に認識されないと、当然ながらアクションは起こしてもらえません。CTAボタンがぱっと見でわかる大きさになっているか、スクロールのどの段階でも押せるようになっているか、視線の流れに沿った配置になっているか、といったことをまずは確認しましょう。

・具体的なアクションが想起できるか?に着目!
例えば「資料請求」というCTAはよく見られると思いますが、どんな内容が分かる資料なのか?を情報追記してあげるだけで、CVRが変わることがあります。また、CTAの文言とフォーム文言が一致していることも重要で、waculの調査によると、約1.3倍向上すると言われています。


具体的なアクションを明示しCVRが48%向上
出典:https://www.crazyegg.com/blog/conversion-rate-optimization-case-studies/

●ファーストビュー

・1画面で情報が完結しているかどうかに着目!
ファーストビューは、ユーザーが期待を持った状態で一番最初に目にする所です。ユーザーが知りたい情報や欲しい情報が無いと、離脱を招きます。
読み進めてもらうためのメッセージが十分伝わるか、CTAも含めて完結しているかどうかを確認しましょう。

それでもCVRが改善しないときは?

上記の主要箇所を改善してもCVが増えないときはLPで訴求しているポイントとユーザーが気にしているポイントがずれている、もしくは十分に伝えきれていない可能性が高いです。
ターゲットの職位、ミッション、課題、心配事に対して、商品がどのようにターゲットのニーズに答えられるのか?を明確に言語化しましょう。

特にここで重要なのは、実際のお客様の声を聞くことです。
商談の場に同行したり、営業にお客様の課題をヒアリングして、できるだけ具体的な言葉で整理しましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。
LPの効果が今一つ上がらない方は、上記のポイントに絞って改善してみてください。
それでもうまくいかない、プロの目線で問題点を提示してほしい、といった場合は是非お気軽にご相談だくさい!