患者さんと歯科衛生士が創る口腔ケアからの健康アート
タイトルだけ見ると、なんだか凄い話をするようですが
私たち歯科衛生士は患者さんのお口の中を見ると
その人の健康観はもちろん
どんな生活をしているかが見えてきます。
皆さんは、部屋の中を片付けられなくなった人が
ゴミ屋敷などの処分を手がける専門の清掃会社に依頼して
部屋の中を片付けるテレビなど見た事ありませんか?
その放送インタビューで、清掃会社の人がモノを処分していると
「その家主の生活状況がどんな生活スタイルでいつから急変し出したかがわかる」
と話されています。
お口の中も同じです。
「親御さんがむし歯にさせないように、子ども頃は丁寧にケアしてたんだろうなあ」
「でも患者さん本人には、親の思いが伝わず、今は自由に生活してしなっているなあ・・・」
あるいは
「人には相談できないくらい心理的ストレスをずーっと抱えていたんだなぁ」
そんな事がお口の中から読み取れるんです。
この背景を患者さんから少しずつ伺いながら、長期メインテナンス(プラーク除去と予防行動を増やすアドバイス)で
その患者さんがどのような健康観を持って生きていきたいかを問い、聞き出し
口腔ケアから健康を創り出しています。
少なくとも私は
長期メインテナンスの患者さんの口腔内は
患者さんと歯科衛生士が創りだす一つの作品だと考えています。
口腔ケアには短期目標、中期目標、長期目標があります。
しっかり書き込む計画書を作る歯科衛生士、歯科医院体制にはまだまだなっていないのが現実です。
でも、私も患者さんに情熱を持ってその人の口腔内を良くしたい
口腔ケアから予防行動の強化に繋げたいと願って
歯科衛生士教育に努めていきます。