![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/111810558/rectangle_large_type_2_13fbe5c754b56d9108c70e1c90be2292.png?width=1200)
統合報告書
「統合報告書」って聞いたことがありますか?
統合報告書とは、企業が年間に計上する“売上”、“資産”や“負債”といった財務情報などの法定による開示事項だけではなく、企業統治(ガバナンス)や社会的責任(CSR)、知的財産といった、非財務情報などをまとめて開示している報告書となります。
海外では、機関投資家などが企業の社会的責任を重視した投資を行うなどの実態があり、それに企業が合わせて財務情報と非財務情報をまとめて報告書として発行するようになったとも言われています。
日本では、金融庁や東京証券取引所などが策定した<コーポレートガバナンス・コード>において、企業に対して非財務情報の開示を主体的に取り組むべきとしており、統合報告書を発行する企業が増加しています。
また、様々なメディア(日本経済新聞・東洋経済など)において、「統合報告書アワード」なども実施されており、優秀な報告書を表彰するなどして、統合報告書の更なる充実と普及を促進しているようです。
ある金融機関の統合報告書を例に、具体的な記載事項を眺めてみましょう。
最初のページには企業のスローガン的なものが、その企業の本社ビルの写真を背景に謳っています。スローガンを出してしまうと企業名がわかってしまうので、ここでは記載しません。
次からは、“CEOメッセージ”、“新中期経営計画”、“サステナビリティ重点項目”、“サステナビリティ目標”と続きます。さらに“財務・非財務ハイライト”、“社外取締役メッセージ”、“ステークホルダー・コミュニケーション”、“環境ファイナンス”、“コーポレートガバナンス”、“非財務情報インデックス”と続きますが、ここに挙げたのは一部でしかありません。そして、最後に「資料編」として、いわゆる財務情報が開示されています。
この中で、“非財務情報インデックス”の内容を覗いてみましょう。
そこには「女性活躍関連」として、①執行役員②部長担当③課長担当④調査役(係長級)⑤従業員全の各項目における5年間の推移を掲載しています。
また「社会貢献」として、①社会貢献活動費②ボランティア活動への参加者数③大学寄付講座等の受講者数などの各項目の5年間の推移を掲載しています。
その他にも「ガバナンス」、「コンプライアンス」にかかる数値なども掲載されています。全体としては100数十ページにおよびます。
ご自身が株式投資をしている訳ではないから関係ないと思うかもしれませんが、もし投資信託を保有していれば、その投資信託が投資している企業について知ることは、投資信託を理解するうえで参考になると思います。
また普段、購入している製品などの企業がどのような活動を行っているのかを知ることも、その製品にさらに好意を持つきっかけになるかもしれません。
これから就職活動という方には、様々な企業の統合報告書を並べて比較してみるのも良いかもしれませんね。
さて、本日の1曲ですが、あいみょんさんの「愛の花」です。この曲は、ご存知のとおりNHK朝の連続テレビ小説「らんまん」の主題歌となっています。この「らんまん」は、日本植物学の父・牧野富太郎をモデルにした作品で、江戸末期から昭和までを天真爛漫に駆け抜けた牧野ご夫婦の波乱万丈の人生を美しい草花やみずみずしい里山の情景とともに描いた物語となっています。
ワタシは「牧野庭園」のある練馬区に住んでいますので、思い入れをもって視聴しております。
本日は、ここまで。お付き合いいただき、有難うございました。