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不思議な出来事があらわにする家族の再生と消失…★劇評★【舞台=金魚鉢のなかの少女(2018)】
音信不通だった叔母から危篤の知らせが届き駆け付けたが、なかなか死の時が訪れない「ご臨終」や、きらびやかなレストランの穴倉のようなシンクで皿を洗い続ける3人の男を描いた「洗い屋稼業」などの戯曲で知られるカナダの人気ブラックユーモア劇作家、モーリス・パニッチの傑作コメディが地人会新社第8回公演舞台「金魚鉢のなかの少女」として上演された。11歳になる直前の少女の家に起きる不思議な出来事とそれに連動するように再生と消失に揺れ動く家族の姿を描くこの物語は、どんな家にもある家庭や家族の感情と、落ち着きのない世界の震動が家庭にまで忍び寄って来る特異な状況とか絡み合い、なんとも深い味わいを醸し出す作品に仕上がっている。演出は田中壮太郎。
舞台「金魚鉢のなかの少女」は10月6~14日に東京・赤坂の赤坂RED/THEATERで上演された。公演はすべて終了しています。
★舞台「金魚鉢のなかの少女」公演情報=公演はすべて終了しています。
地人会新社
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