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未来へとつながる「レ・ミゼラブル」、記念の公演に集う精鋭らのフルパワーの奮闘を堪能、実力示した飯田洋輔、またひとつ成長した生田絵梨花の歌唱力…★劇評★【ミュージカル=レ・ミゼラブル(飯田洋輔・小野田龍之介・生田絵梨花・ルミーナ・山田健登・加藤梨里香・染谷洸太・樹里咲穂・小林唯出演回)(2024~2025)】

 今の時代を生きている人は、その時代を作り上げるためにそれまでのすべての時代の人がどれだけ努力をしたか、どれだけ命を懸けて突き進んだかを知らない。かつての時代を生きた人々は、遠い未来にどんな社会が到来しているかを知らない、いや、知る由もない。しかし人々はその時々の社会やその人に与えられた一度きりの人生を懸命に生きながらも、自分や周りの人々が少しでも幸せになるために小さな石を積み上げていくのだ。そんな、互いのことを何も知らない人々同士が実はつながっているのだということを心の底から分からせてくれるのが名作ミュージカル「レ・ミゼラブル」だ。2024年の暮から2025年にかけて全国の主要都市での上演が続く今回の公演は、特に東京公演を観ている観客にとっては、現在の2代目帝国劇場での最後の公演とあって、特別な思いで見つめている。積み重ねこそが未来を作るのなら、ドラスティックな役替わりと新たな可能性を持った新顔の導入、大きな決意を抱えた中心メンバーの覚悟など、大きな節目を意識せざるを得ない要素が多いのは、まさに日本の「レ・ミゼラブル」が遠い先までを見据えた未来へとつながっていることの証拠だ。演劇界でも指折りの実力を引っ提げて登場した飯田洋輔の堂々としたパフォーマンスと、小野田龍之介のぶれのない盤石の演技、そして新役でまたひとつ成長の階段をのぼった生田絵梨花の歌唱力をはじめとして、記念すべき公演に集った精鋭のフルパワーの奮闘を堪能できる公演となった。(写真はミュージカル「レ・ミゼラブル」とは関係ありません。単なるイメージです)
 ミュージカル「レ・ミゼラブル」は2024年12月20日~2025年2月7日に東京・丸の内の帝国劇場で、3月2~28日に大阪市の梅田芸術劇場メインホールで、4月6~30日に福岡市の博多座で、5月9~15日に長野県松本市のまつもと市民芸術館で、5月25日~6月2日に北海道札幌市の札幌文化芸術劇場hitaruで、6月12~16日に群馬県高崎市の高崎芸術劇場で上演される。
 
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 なお、ミュージカル「レ・ミゼラブル(2024~2025)」はほとんどのプリンシパルがトリプルキャスト(テナルディエ役はクワトロキャスト)で構成されており、数えきれないほどの組み合わせがございますが、劇評を掲載するのは【ミュージカル「レ・ミゼラブル(飯田洋輔・小野田龍之介・生田絵梨花・ルミーナ・山田健登・加藤梨里香・染谷洸太・樹里咲穂・小林唯出演回)(2024~2025)」】のみとさせていただきます。すべての組み合わせをご紹介したいところですが、超人気公演であり、現在の2代目帝国劇場での最後の「レ。ミゼラブル」公演であるがゆえ、取材機会にいつも以上に限りがございます。この組み合わせだけでは紹介できない方がほとんどですが、また別の機会にご紹介させていただければ幸いです。ご容赦ください。
 
 なお、ブログに掲載している舞台写真は取材回に出演していない俳優が映り込んでいる場合がございます。ご了承ください
 
★ミュージカル「レ・ミゼラブル」公演情報

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