阪清和が発表したミュージカルに関する劇評をまとめました。ジャニーズ関連のミュージカルはここには収容しません。音楽劇を入れるかどうかは作品ごとに判断します。
¥777
- 運営しているクリエイター
2023年5月の記事一覧
ないがしろにされる感性や文化、庶民がユーモアや希望を忘れずに戦争という時代に立ち向かった軌跡鮮やかに…★劇評★【舞台/音楽劇=きらめく星座(2023)】
太平洋戦争のころの日本の庶民の暮らしがどれほど悲惨で大変だったか、焼夷弾がどれほど恐ろしいものだったかについては親や、親戚、近所の大人から嫌というほど聞かされたが、祖父母からは、「楽しいこともあったんやで」と思わずクスっとしてしまうようなエピソードもたくさん聞かせてもらった。それは何も大人同士で子どもに対する戦争教育の役割分担をしていたからではなくて、本当に、そして現実に、楽しいことと悲しいことがあざなえる縄のように玉石混交していたに違いない。統制経済下の暮らしをたくましく
¥300
万感の思いあふれる「ラ・マンチャの男」ファイナル、高い集中力と完成度見せた松本白鸚ら…★劇評★【ミュージカル=ラ・マンチャの男(2023)】
夢とは目標そのものではなく、「自分があるべき姿のために戦うこと」だという考え方がある。つまり「夢の実現に向けて努力すること」こそが貴重なのだと。夢が叶わなかった人に対する慰めにも使われる言葉だが、夢が人生にとっていかに大事なことかを思い知らせてくれる言葉でもある。夢によって人生は輝くし、それに向かっている姿は美しい。幸いなことに夢が実現すれば、夢を更新し新たな地平へと駆け出していくこともできる。夢は決して神様が叶えるものではなく、自分自身の努力が叶えるものだということが分か
¥300