20年間人に言えなかったブログという趣味が、胸を張って人に言える仕事になった日
「しょこたんブログ」をふと読みたくなって読んでいる。
Googleで「しょこたんブログ」と検索し、アメーバブログに入る。多分20年ぶり。
「年月」タブから、2005〜2006年の記事を選んで読み返す。この年代が一番しょこたんブログにハマっていた時期。当時中学1年生だった。
これを見て、思わず二度見した。
この頃のしょこたんは、1ヶ月に約300〜500本のブログを書いている。こちらは週1回noteを更新するだけでひいひい言っているのに、しょこたんは1日に約10〜15本書いている。神か。
中学校のサッカー部の練習が終わった後、重たい足をひきずりながらトボトボ帰宅し、すぐにパソコンの前に座り、電源を入れて、しょこたんブログの新規投稿をチェックする。
あまり人には言えない、日々の癒しだった。
しょこたんの見た目とキャラクターがかわいくて、見ていて元気が出て、好きだった。毎週末、しょこたんがレギュラーで出ている『ポケモンサンデー』も欠かさず見た。
それからというもの、つねに誰かのブログを読む習慣が自分の中にあった。
高校生になると、名古屋のCBCテレビの『ノブナガ』という深夜番組の「ごはんリレー」というコーナーに出ていた、タレントの小泉えりさんの書くブログにハマった。
学校帰りの電車の中、携帯電話からそれを見るのが日課で、たまに応援コメントも送っていた。
これも、なんだか友達に言うのは恥ずかしく、人に言えない趣味だった。
大学を卒業して教員採用試験に合格して、特別支援学校の教員になった。
社会人になってからは、ガジェットブロガーのトバログさんや、ミニマリストブロガーのミニマリストしぶさんのブログに夢中になった。
その時には「読み手ではなく、自分もブログをやりたい」と思っていた。
そして、noteに登録した。
自分がブログを書いていることは、同僚のだれにも打ち明けずに、毎週土日、かならず書いた。それから、土日が来るのが楽しみで仕方なくなった。
いつしかブログを書くことは、人に言えない毎週末の楽しみになった。
なんでこんなにブログが好きか分からなかったけど、なんだかずっとブログに心を救われてきた人生だった。
ただ、自分が書き手になったときに思っていたのは、いつかブログが仕事になって「こんなの書いてるんだよ」って人に言えるようになりたいということだった。
で、今、人に言えている。
親にも、かつての同僚にも、中学・高校の友達にも。
こそこそしょこたんブログを見ていた頃から20年経って、今、ブログは人に言える仕事になった。それは、note社でディレクターをやっていたみずのけいすけさんと出会い、パーソナル編集者として仕事をさせてもらっているからだ。
「パーソナル編集者っていう仕事をさせてもらっててさ、個人の執筆のサポートをする仕事なんだ」
「noteをずっと書いてたらさ、noteでディレクターをやっていた人に誘ってもらって、今一緒に仕事させてもらってるんだ」
そんなふうに、いろんな人に、このnoteを見せながら言っている。
パーソナル編集者の仕事は、クライアントのnoteなどの創作を読んでフィードバックをおくること。書くことが仕事というより、読むのが仕事だと思っている。
なので、ブログをコツコツ続けてきてよかったという気持ちもあるが、それ以上に、ずっとブログを読むのが好きでいてよかったと思った。
最近、ようやく言語化できたのが「インターネットのテキスト文化が好き」ということだ。
どんな人でも平等に書くことを楽しめて、たまにしょこたんみたいな怪物が現れて、そういう、みんながそれぞれの楽しみ方で楽しめるインターネットの文化が好きだ。
ネット文化の中で、創作をがんばっている人を応援したいし、日記のようにちいさく書く人も応援したい。
今は、ただただ、そんな気持ちでいる。
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11月は毎日noteを更新します。しょこたんよりは少ない頻度なので、多分いけると思いたい。
どうか見守っていてください。
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