未完成を価値化する
ほとんどのお店で私たちは完成したモノを購入しています。アクセサリー業界も同様のスタイルが大半です。
しかし、顧客自身が食べる直前に七味などでアレンジできる飲食店のように、「最後のひと手間で自分好みを楽しむ」体験は、アクセサリーでも提供することができるか?という発想から生まれた未完成を価値化するお話。
信頼経済をまわす。
先日、オーダーメイドに特化していく決心を綴りました。
それはお客様ともっと近い関係でありたいという思いからなのですが、私はお客様と一緒に信頼経済をまわしたいと考えています。
「信用」ではなく「信頼」。信用経済の時代と言われて久しいですが、過去の実績から本人の信用を価値化するのではなく、未来を一緒につくっていく信頼関係を大事にしたいのです。だから、単純な「つくる人・買う人」でも、「つくる人・ファン」という関係とも違います。「仲間」が一番近いかもしれません。
私はお客様と、「自分のためであり、相手のためである」という価値交換がしたいし、結果、誰かのためにもなるような思想を共有できたらいいなぁと思っています。
FUTURE FITTING 未来を試着しよう。
オーダーメイドの中にグラデーションを設けたいと思っています。お客様のお話をもとに0からつくるのは、フルオーダーメイド。今回のお話は、セミオーダーメイドと呼ばれているものです。
まず、コンセプトを決めました。
コンセプト「FUTURE FITTING 未来を試着しよう。」
ここに並ぶのは、すべてが未完成。
けれども、ひとつひとつ思いを込めてイメージを膨らませて制作したものばかりです。すべて渾身の作でありながら、私の手では完成させることができません。なぜなら自分が喜ぶ色や雰囲気は、お客様自身が一番知っているからです。
FUTURE FITTINGでは、パーツの色や素材を足したり、引いたり、お好みに合わせてアレンジすることが可能です。
もちろんアレンジのご相談にものります。一緒に未来を試着してみませんか?
この取り組みは、モノづくりではなく、コンフォートづくりだと思っています。自分の「ちょっとうれしい」に立ち会う瞬間を、買い物をする前にも後にも増やしていきたい。お互いの未来をつくる価値交換を目指します。
想像を超える関係。
FUTURE FITTINGの楽しいところは、私の想像をお客様が容易に超えてくださるところです。
例えば、「息子と好きを共有したい!」というオーダー。
▼原型デザイン
依頼主の息子さんは、電車が大好き。一緒に盛り上がりたいけれど、大人が身に着けられる電車グッズに好みのものは少ないそうです。
そして、完成したのがこちら。
お察しの通り、オーダーは、中央線、山手線、総武線。
左右の組み合わせに応じて「中央線と総武線が交わる駅は何駅でしょう?」という楽しみ方も息子さんとしているそうです。
購入後日談は、いつも大好きな瞬間です。
モノよりコトとは言うものの、つくり手はすべてを提供しようとしなくていいのだなぁと思います。
この状況下で、外出する機会が減ってしまっているかもしれません。
未来に楽しみをつくる、そんな気持ちになれたらFUTURE FITTINGぜひお声がけください。
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