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2021年8月16日『シン・エヴァンゲリオン劇場版』感想
私的な感想文をシェアしたら評判が良かったので調子に乗って試しに投稿。
◆感想
86点
ちゃんと終わったなぁ…
そうか、旧劇のやり直しだったんだなぁと思った。ゲンドウの内面とか。きっと、庵野さん自身に婚約者ができて、他人とかかわることがどういうことか自分なりの答えを、前向きに出せたことが旧劇との大きな違いなんだろう。他人とかかわることの良さというか。旧劇では良さがあるけども、仕方がなくかかわるという後ろ向きな結論だったよう思う。そこが払拭できた、だからこそ、ちゃんと新しく終われたというか。
その象徴がマリだったのだという考察があって、なるほど、と思った。鶴巻さんがほぼ作ったキャラなのね。
正直なところ解説を見るまでマリの重要性が分からず、最終シーンがちょっとはてなだった。
解説を見てから2回目を見てよかったと思う。まあ的外れな考察も見受けられたけどね。
これも他人との可能性に広義ではなるやもしれんな。それは言い過ぎだろうか?
説明が分かりづらかったり、新用語を連発されても分からん!って部分はあるけれど、それを含めてエヴァだったように思う。
作り物であるエヴァの浸って現実から逃げる、そういうマイナス差が旧劇にはあったけど、あんがい他人とのかかわりも悪くないぜ、って前向きなメッセージを庵野さんから受け取ったように思う。
エヴァの呪縛から解放とも言える。そういう意味でのさようならかもしれない。シリーズは終わりだと思う。ただ、本編でさよならは『また会うためのおまじない』って言ってた。これはまた本編を見直して元気をもらってさよならをして現実に前向きで帰って行ってよ、って意味だと思う。
さすがにエヴァシリーズを続けるように思えないのだが。それは蛇足な気がする。『時間も世界も戻さない』『落とし前をつける』と言ってたし。
リメイクで時間を戻して世界を戻して、やり切って、落とし前も付けたし、もう庵野秀明エヴァは絶対に作られないだろう。こんな不安を書いてしまうのは解説動画で「庵野秀明さんはエヴァシリーズを新しいクリエイターのものにして欲しいと言っていた」というので、ソースは不明。
◆2022年3月8日
終盤だけ再視聴。戻ってきてしまったけど、終わったんだなぁと改めて感じた。ゲンドウの心情を知りたかったのでそこだけにほぼ集中して観た。見送った世界を生きてほしかった気もする。さようなら全てのエヴァンゲリオン。