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ノスタルジーと一緒に生きる

この人たちに『あの頃といま』をやらせたらダメ(涙)
「賢い医師生活」をみはじめた のつづきです


部屋の模様替えをしたら、ベッドから見える天井の景色が変わった。

「ああ、もう昨日までの景色に戻れないんだ・・・」

そう思って暗闇の中、一人ベッドで泣いているような子供だった。

子供だからとはいえ、ちょっと異常に、感傷的だったなあとは思う。

きっと幼いながらもこのセンチメンタルを抱えて大人になるのは
怖いなあと思ったのだろう、

ある時から意識的に

「ああ、いまこの瞬間は・・・」

とか感傷的になることを避けるようになった。


でも、大人になって今度は、

ノスタルジーという子供の時には知らなかった感情が生まれてしまった。

あれほどセンチメンタルを避けてきたはずなのに、
ノスタルジーはそのスキをついて、すくすくと育っていた。

それで気づいたことがあるのだけれど、

子供の頃のセンチメンタルは、ドライに生きるのだ!という意識改革で
どうにかなったけれど、

ノスタルジーはこれ、どうにもならない。

抑えつけても消えることがないのである。

ノスタルジーと付き合っていく、そして時々昇華するしかないようだ。

思いをあらたにした。

これからは、自分の中のセンチメンタルやノスタルジーと共に生きていくんだ。


「賢い医師生活」を見始めたことでノスタルジーが溜まっていたことがわかった。

タイトル通り私にとってノスタルジーの塊である映画

山河ノスタルジア

観なければ気が済まない。

そして最初に観た時から変わらない、

冒頭、ペットショップボーイズの「GO WEST」ダンスシーンから涙が出る。

ノスタルジーが広大な山河を越えて襲ってくるのだ。

ジャ・ジャンクーはいつもなんともいえない懐かしみをじわじわと匂わせて
くるのだけれど、これは正面からそれをやっていて
とても強い気持ちで立ち向かっていかないと、最後まで観られない。

それでも自分内ノスタルジーを認めれば、一緒に生きるんだと覚悟を決めれば

ノスタルジーの先が見えてくるかもしれない。




画像は、かわいいおやつ、夏の風景を食べる、に続いて、

とうとうノスタルジーまでお菓子になった!と思いながらいつも鑑賞している

ハラペコラボこうぶつヲカシからお借りしました。


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