甘いパンの“道”
誰かをものすごく好きになり応援すること(=推し)は、以前のオタク、などというイメージから姿を変えながら一般化しているが、その対象は人だけでない。というのもまた広く知られるところになっている。
この前テレビを見ていたら、焼き芋(サツマイモ)を愛する人が特集されていて、愛おしそうに自分の推しイモについて熱く語る姿が印象的だった。
それをいうなら私はお寿司に目がないので、『推し寿司』の道に入ってみたいと思ったりするけれど、好きなものが多すぎるし、極めている人がいっぱいいて、とてもじゃないけれど飛び込む勇気が持てない。
そもそも飛び込もうと思って入るものじゃないんだ、ということにも気付き始めた。気づいたらもう落ちているものなのだ。
そういう意味で、甘いパンの道は、片足落ちかけているのに気づいて、ハッと穴の淵に手をかけ這い上がろうとしたけれど遅かったようだ。
先月、一年ぶりに復刊したwebZINE『吹けよ春風』にも、当初は韓国ドラマの予定だったのに、気づけば甘いパンについて熱く語っていた。
その後も勢いは衰えることなく、カロリーという大敵にも負けまくり、もう戦わないことを決めてしまい、その道をまっすぐに突き進んでいる。
そしてどこか頭にあったのだろう、自分でも作る。という道の光を先に感じていたところ、前述の『吹けよ春風』主宰である相馬さんの記事を読んで完全に火がついてしまった。
もうこの甘いパンの道からはしばらく抜け出せないだろう。
でもそれがちょっと嬉しい。
画像は福岡の人気店アマンダコタンからお借りしました。