脚本家で見る『ド・ギョンス出演作品』
脚本家で見る、「100日の郎君様」
というのが、1年前、noteに書いた初めての記事でした。
その前にWeb ZINE『吹けよ春風』で韓国ドラマについて何週かに渡って書かせて頂いている時に、ちょうどNHK地上波で放送されていたこのドラマについて思うところを脚本家という視点から見てみようと書いたものでした。
この記事は、去年の今頃は入隊中だったドギョンスが除隊したり、EXOの活動が少しずつ活発になったり(来月にはとうとうカムバです! 今毎日ちょっとずつ供給があり、大変なことになっています!)おそらくそういうことの影響もあって、一年に渡り一番読んでもらっている記事だったのですが、最近ソイングクのtvN新作がNetflixに入るのか!? という 個人的な今年一二を争う関心ごとについて書いたものが、どういう理由かあっという間に抜き去って行きました。やはり気になってる方が多かったんですね。
今回は、一周年を密かに祝って、彼の出演したドラマの脚本について見ていきながら、彼がどんな役・どんな台本を選んだのか、ということを勝手に推測(予想)してみたいと思います。
「大丈夫、愛だ」ノ・ヒギョン
当時から絶大な人気のあったアイドルグループEXOのメンバーで、最初に演技のオファーを受けたというド・ギョンス。彼が初めてでるドラマでこの役を選んだのはどういう理由だったのだろうと思いつつ、台本選びの時点で俳優の才能は決まっているのかもしれない、この役じゃなかったらもしかしたら俳優としてここまでの存在になってなかったのではと思うほど、絶妙なキャラクターを演じています。
これから見る方のネタバレになってしまうのが嫌なのですが。脚本に秘められた事実が明らかになる瞬間、あ、やっぱりそうか。なんでここまで気づかなかったんだろう、と衝撃的だったのは『This is Us』とこれでしょうか。脚本が素晴らしく構成が見事で、メイキングで作家の方が、本読みをラストまで終え、涙ぐんでいたのが印象的でした。
「君を憶えてる」クォン・ギヨン
前述のソ・イングク主演のサイコスリラー的要素も多いドラマ。
以前この作品の脚本家であるクォン・ギヨン作品について記事にしましたがラブコメでありながら、ちょっとサスペンス色の強い作風がこの作家の特徴のようで、ドギョンスはサイコパスの犯罪者の若かりし頃を演じています。自らフィルムノワール好きを公言している彼にとって、これはきっと興味をそそられる役だったに違いなく、物語の鍵となる存在として前半に登場する役どころながら、最後まで記憶に残り続ける演技は印象的です。
「ぼくらのラブ・アカデミー」イ・ビョンホン
「これでいい、これがいい!」映画ドラマとなかなかクセの強いというか、一筋縄ではいかない役が多かっただけに、ここで演じたあまりに普通の大学生ドギョンスの姿に、諸手を挙げて喜んでしまった。なんというか気軽に楽しめるお手頃なのに美味しくて病みつきになるお菓子のようなドラマです。
だけど、それでもやっぱり少し癖のあるあなたの役の選び方、と思ったらなんと脚本・監督は『シークレット・ジョブ』ですっかり日本でもおなじみとなったイ・ビョンホン。
さすがですドギョンス! というか『スウィング・キッズ』のカン・ヒョンチョルもそうですが、監督がほっとかないんですね。
「100日の郎君様」ノ・ジソル
ついにきたラブストーリー! と思ったら時代劇で、こうきたか! やっぱり癖あるわ〜という役どころ。とはいえこんなの待ってた! というセリフも多く、セジャでありながら当て書きされたようなそのキャラクターに憎いね、台本選びが! と唸ってしまいました。
今回はドラマだけにしてみましたが、特にドラマは意外と少ない出演作ながら、ツボを押さえた役選びによって多彩な顔を見せてくれつつ、いつも観る側を魅了してやみません。
あくまで個人的な印象でずっと言っているのが、
ド・ギョンス、ライアン・ゴスリングに似ている説
これはもちろん単に顔というより雰囲気、画角に映るオーラ、イメージなのですが、どこか選ぶ脚本、役が似ているのかなあなどと思っていたら、今年予定されている彼の出演映画が
宇宙飛行士とピアニストということで、予想屋のように新聞を叩いて沸いているのです。
ちなみに画像は先日発表された韓国を代表する100人の俳優(男女それぞれ)で公式に発表された写真です。
ここではEXOのD.O.ではなく俳優を演じているドギョンスの表情に惹きつけられます。
noteを始めるきっかけとなった彼ですが、一年経った今でも、彼が演じる世界に引き込む力は全く衰えません。