19. 徹底的にこだわった広報
今日のテーマは「広報」。せとかわデニムプロジェクト立ち上げ初期から徹底的にこだわったポイントについて、たっぷりお話します。(通常の記事より長いです!)
「せとかわデニムプロジェクト」とは、瀬戸内かわいい部とEVERY DENIM(現ITONAMI)のコラボではじまった商品開発プロジェクト。2019年春〜2020年春、1年間の活動を通じて「瀬戸内デニムピクニックシート」という商品を作り上げました。
「“かわいい“という観点からデニムを見つめ直し、倉庫に眠るB反を活用して新しい商品を作る」という旗のもとメンバーを募集し、ゼロからはじまったこのプロジェクトがどのように歩みを進めてきたのか…?
このnoteではその1年間の軌跡を綴っています(目次はこちら)
19. 徹底的にこだわった広報
商品が完成したら、いよいよ販売告知です。完成したピクニックシートのラインナップや仕様は2020年2月に発表し、予約受付をスタート。この予約開始日をプロジェクトの最高潮として盛り上げるために、私たちは6つのことを考えて1年かけて情報発信に取り組みました。
(1)全体戦略:自分たちの思いや商品づくりのプロセスから発信する
縫製や撥水加工、アイロンがけまで完了し、商品が完成するのは販売直前。出来上がった商品を使って広報ができる期間が短い上に、私たちには知名度も、知名度をあげるための広告を打つような予算もないことは、予め分かっていました。
そこで、発売の1年前、プロジェクトが始まった直後から、プロジェクトの背景や思い、商品が出来上がるまでの試行錯誤などのプロセスから発信していくことに決めました。読んだ方に応援してもらえるような存在になること、そこに共感してくれた人たちを巻き込んでプロジェクトを広めていくことを目指したのです。
(2)事前に盛り上げポイントをスケジューリングする
ピクニックシートを作ると決定したあと、発売までの10ヶ月のスケジュールと、その間に広報できそうなネタを洗い出しました。そして、「段階的にプロジェクトを盛り上げていくポイントを作ろう」と決め、仕事や家庭などがどんなに忙しくても、この時だけは総力を挙げてプロジェクトを盛り上げよう!とメンバー同士で檄を飛ばし合いました。
考えたポイントは大きく3つ。1つ目は、お披露目会&商品はピクニックシートに決定、と報告するタイミング。2つ目は、予約開始のタイミング。そして最後に考えていたのは、実際にピクニックをするタイミングです。
注)盛り上げを意識したスケジューリングと仕掛け
このひとつひとつの盛り上げを作るため、必要なテキストやイメージ画像の準備も、早め早めに進めることを心がけました。
(3)誰に届けるかを意識する
何かを発信するときは、常に「誰に届けるか」を考えるようにしました。
まずは、瀬戸内かわいい部とEVERY DENIMを日頃から応援してくれている人、かわいいものやカフェなどが好きな人。それから、瀬戸内で何かやりたいと思っている20~30代の女性、瀬戸内以外でも地域活性化のプロジェクトを行っている人に届けることを意識しています。
(4)届ける相手によって、伝える内容・メッセージを使い分ける
訴求内容も、届けたい相手によって少しずつ変化をつけました。
例えばトークイベントを行う場合。
「かわいいものやカフェなどが好きな人」に向けては、会場のかわいいポイントや、当日のお菓子について写真をたっぷり使ってお伝えし、「瀬戸内で何かやりたい」「瀬戸内かわいい部と一緒に活動したい」という方に向けては、トークの中身やイベント開催に至るまでの思い、イベントを通じて実現したいことなど、一歩踏み込んだ発信をするようにしていました。
メンバーの古くからの友人・知人など、プロジェクト全体ではなくメンバー個人に共感を覚えて注目してくださるパターンもあったので、メンバーそれぞれのSNSや口コミでも、自分の言葉として、活動の様子や感想を紹介するようにしていました。
何に興味を持ってくれた方であれ、ひとりひとりの顔を思い浮かべ、「この人にどんなことをお伝えしたらもっと興味を深めてくれるだろう?」と考えながら、1つ1つ丁寧に、発信していきました。
注)届けたい相手によって考えていたメッセージ内容
(5)どんなアクションをとってほしいかまで考えて訴求する
情報を届けたあと、どんなアクションを起こしてほしいか、そのためにどんな導線を整えたらスムーズかも意識しながら発信を行いました。アクションには、購入はもちろん、拡散やコメントも含まれます。
例えば、商品の予約開始のSNSでの発信。このときは、初めて見た方にもまず理屈抜きに「かわいい!」と感じて欲しく、さらに一歩進んで「自分以外の人にもシェアしたい!」や、「このピクニックシートが欲しい!」と感じてもらうことが目標でした。
そこで、イメージ画像では瀬戸内海を前にしたおしゃれでかわいい雰囲気のピクニック風景を全面に押し出し、オンラインストアの商品メニュー一覧へのリンクを掲載しました。
お手紙を書いている気分で、どういう返事(アクション)が返ってくるかな?を想像しながら、一つ一つの発信をしています。
(6)発信ツールの使い分けとそれによって生まれる新たな出会い
SNSを広報のメインツールとして使っていたものの、毎日熱心に情報収集してくれる人は限られているため、それ以外の新しい人に出会うために、補助的に他の発信ツールも活用しました。
例えば「チラシ」。商品やプロジェクトのことを紹介するものを用意し、イベント事があるたびに配布したり、メンバーのいる地域のお店に置かせてもらったりしました。チラシを置かせてもらうために訪問したお店でお店の方と親しくなれたり、その方や場所がハブになってまた新しい繋がりが生まれたりもしました。
注)チラシを置かせてもらえるお店の開拓
他にも、「イベント」。私たちが主催するものもあれば、他団体からゲストとして招いていただくこともありましたが、1つのテーマのもとに人が集うため、興味関心の近い方との出会いに多く恵まれました。
このように様々な角度から広報に丁寧に取り組んだ結果、多くの方に応援していただけるプロジェクトに育ちました。素敵なご縁が広がったことは、せとかわデニムプロジェクトの宝物です。
今日のまとめ
・自分たちの思いや、商品づくりのプロセスから発信した
・情報発信の盛り上がりを演出できるよう、一連の発信内容とスケジュールをプロジェクト当初から考えておいた
・「誰に何を伝えたいか」「(発信を見て)どういうアクションをとってほしいか」を明確にし、時にはメッセージを使い分けて発信した
・SNSだけでなく、チラシやイベントなども活用した
次回のnoteでは、情報発信をする上で大きな力になってくれた「メディア」について、お話します。
こうしたプロセスを経て進んできた、わたしたちの1年間の歩み。2021年には、せとかわデニムプロジェクトSeason2がスタートします!
これまでに築いた繋がりや可能性を手に新たな一歩を踏み出した先で、今度はどんな景色と出会えるのか。期待に胸が高鳴ります!
プロジェクトの過程や最新情報はHPやSNSでおしらせしてまいります。新たなラインナップや、これを読んでくださっているあなたにも加わってほしい新企画を準備していますので、よければぜひチェックしてみてくださいね。
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