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夢を叶えて自信をつける。自分を変えるための勉強法とは。 レビュー『夢を先送りしない勉強法』

本好きライター瀬田かおるが、あなたにオススメしたい本をご紹介。


はじめに

社会人になって勉強しようと思い立つのはどんなときでしょうか。

たとえば、「叶えたい夢がある」「知識をつけて自信を持ちたい」もしくは単に「なにかを学びたい」そういった時ではないでしょうか。

今回ご紹介する書籍『夢を先送りしない勉強法』は、偏差値30台から猛勉強して東大に合格し、やがて子育てしながら東大の大学院に合格した著者の勉強法が紹介された1冊です。

勉強することの効果や、目標をいかにして設定するか。そしてどうしたら達成できるのかについて勉強するときのオススメグッズとともに紹介されています。ここでは書籍の概要と読み終えた感想をお伝えします。

本と著者について

『夢を先送りしない勉強法』
著者:石黒 由華
出版社:技術評論社

書籍情報

勉強に人生を救われた著者ストーリー

まず、著者の石黒さんのストーリーを本書から抜粋してご紹介しましょう。

⬛偏差値30台から東大に逆転合格
⬛留学経験ゼロで自己紹介もできなかったのに、TOEIC950点超を取得、
「Google社員レベル」と言われるほど英語がペラペラに
⬛仕事と両立しながら8つの資格を取得し、昇進&キャリアアップ
⬛スキルアップで残業削減、遊ぶ時間ができ、プライベートが豊かに
⬛0歳児を育てながら東大大学院に合格
⬛趣味や人間関係も充実! とにかく人生が楽しくなる

「勉強をきっかけに、 私自身が実現してきたことです」本書より。

偏差値30から東大合格! しかも大学院にまで行き、まったく喋れなかった英語が「Google社員レベル」にまでなるなんて凄すぎます!

勉強嫌いで、劣等感の塊だった石黒さんが「勉強力」の大切さに気づいたのは高校生のとき。先生や本とのであいにより、勉強法の基礎を確立して東大に逆転合格。それにより、自信がついて性格も積極的になれたそうです。

そしてついに、「憧れていたマスコミ企業に500倍の倍率で内定」するという夢まで叶えました。

この本は、「人生において何度となく勉強に人生を救われ、危機的な状況を乗り越えたり、届きそうもないと思っていた夢を叶えられた」石黒さんが、「人生がうまくいっている人は必ず勉強している。そして、勉強し続けている」という事実に気づき、実践してきた勉強法について丁寧に紹介されています。

こんな人にオススメ

✅叶えたい夢がある
✅いまの自分を変えたい
✅ステップアップしたい

「もう勉強はしたくない」と思っているあなたへ。

「毎日、仕事や家事や子育てで精いっぱい。なのに勉強するだなんて、とてもそんな時間ないよ~」と思うのもムリはありません。けれど、勉強して知識を得ることで人生がどんどうまくいくとしたら、どうでしょうか。

じつは、勉強すれば人生がどんどんうまくいく「上昇スパイラル」が発生するそうなのです。

・キャリアアップが叶う
・社会的評価が高まる
・残業削減効果で、仕事もプライベートも思いのままに
・人間関係が充実する
・人生に必要な知識を探しやすくなる
・性格が良くなる

「勉強する効果」はじめにより。

つぎからは具体的な勉強法について本書をもとにご紹介しましょう。

5つの石黒式仕組み化で学びの成果を高める

その1「目標設定の仕組み」を整える

まずは、自分はどんな夢を叶えたくて勉強するのか。それを明確にすることで先に進むことができます。そこで石黒さんは、「2×2の4マス表」を使った夢を叶える目標設定の4つのステップを紹介しています。

【STEP1】「叶えたいこと」をリストアップする
まずは何を叶えたいのかをここでハッキリさせる必要があります。わたしが良いなと思ったのは、「ロールモデルを設定する」というアイデアです。自分が”こうなりたい”をすでに叶えている人を設定しておくのです。すると、 「自分の将来像が具体的に想像できる」と石黒さんは書いています。

STEP2】「2種類」の目標を設定する
ここで登場するのが、「2×2の4マス表」です。
これは、縦軸に「2段階の目標」として、理想と実力にあった目標を記入。横軸には「2種類の目標」をふたつ書き入れる表です。

「目標を2つ作る」とはどういうことでしょう。

たとえば目標をひとつに絞った場合。それが失敗すると自分自身が否定されたような気持ちになります。そして「自分にはこれしかない」というプレッシャーで苦痛を感じてしまうと石黒さんは言います。

そこで、目標を2つ設定して意識的に「逃げ」を作る。そうすればプレッシャーを感じることなく、ラクに取り組めるのだとか。長くモチベーションを保つにはこの、「逃げ」を作っておくのは良さそうです。

STEP3】「2段階」の目標を設定する
次に「2段階の目標」について。
2段階の目標とは、「難易度の高い目標」と「難易度の低い目標」です。この両方を組み合わせるとは一体、どういうことでしょう。

「難易度の高い目標」とは、生きがいやモチベーションをもたらしてくれます。そして「難易度の低い目標」を設定して小さな成功を繰り返すと、それは難易度の高い目標に近づくステップになるそう。

このときに大切なのが「数値化」です。
難易度を測定可能にしておけば自分はいま、目標に近づいているのかが可視化でき、その結果に応じた対策を立てることができますね。

STEP4】目標を掲示する
STEP1~3の方法で目標が設定できたら、「2×2」の表を自分がいつも見えるところに掲げておきましょう。

その2「目標達成の仕組み」を整える

次はいよいよ、設定した目標を達成するための5つのステップです。
「ノートに書くだけ」で、魔法のようにやりたかったことを実現できる目標達成の仕組みについてご紹介しましょう。

【STEP1】4つのムダな時間を勉強時間に転化する
叶えたいことはあるけれど、せっかくの休日は好きなことをしたいし、忙しい日々の中でまとまった勉強時間を確保するのは難しい。なのでつい、「時間がない」を言い訳にしがちです。

そんな忙しい日々の中でも、見直すべきムダな時間が4つあると石黒さんは言います。その見直すべきムダな時間とは次の4つです。

1 ダラダラ時間
2 残業時間
3 家事の時間
4 通勤時間

これら4つの時間を、どんな方法で勉強時間に転化するのかが本書には書かれています。時間があるからではなく、時間を作って勉強するというわけです。

STEP2】「目標達成チャート」をもとに教材を用意する
ものづくりにおいても道具選びは大切ですが、勉強の成功においても欠かせないのが教材選びです。本書には教材選びのポイントについて細かくアドバイスがされています。

STEP3】目標達成までの長期計画を立てる
目標達成までの計画を立てるツールとして紹介されているのが「ToDoノート」。目標達成に何をすべきか、必要なタスクが可視化でき、それらに優先順位をつけ、進捗状況も把握しやすいというメリットがあるそう。

いまはToDoリストを作れるアプリもありますが、石黒さんは紙のToDoノートをすすめています。本書で紹介されているのは、マルマン 「ニーモシネ 行動予定表A6」です。

本書には、このようなToDoノートを使った目標達成までの計画の立て方が細かく、そして分かりやすく書かれています。

STEP4】1日ごとに計画→実行→ 記録する
どうせなら楽しく勉強して目標を達成したいもの。ここでは「楽しみながら」1つ1つ着実に達成していくための「スモール・ステップ」の立て方が書かれています。

コツは、「小さなタスクに落とし込む」だとか。挫折しないためには、少し頑張ればできそうなタスクに細分化することが、着実に目標達成に近づくコツかもしれません。

【STEP5】長期計画を振り返る
とはいえ闇雲にタスクをこなしていては自分がいま、どこら辺にいるのかが分からずモチベーションを保つのは難しいかも。そこで、長期計画を振りかえるのが5つめのステップです。

立てた計画を振りかえるため、タスクにかかった期間を記入し、期間をもとにタスク量や難易度、期日の調整をする。ちょっとしたメンテナンスといった感じでしょうか。

その3「インプット&記憶の仕組み」を整える

歳とともに記憶力の低下を感じ、なかなか覚えられないという問題が生じます。もし、「ちょっとした手順と裏技」で、「知識がどんどん頭に入り、最速で結果が出せるようになる」方法があるとしたら知りたくはないでしょううか。

そこで、その3「インプット&記憶の仕組み」を整えるでは、4つのステップで「最高に成果が出る勉強法」が紹介されています。

「終点読み」×「娯楽読み」で下準備して、「3段階読み」×「カンニング勉強法」でムダなくインプットなど、興味をひく勉強法が惜しげもなく紹介されています。

その4「時間活用の仕組み」を整える

さきほど、「その2:「目標達成の仕組み」」で4つのムダな時間を勉強時間に転換することが必要だとお伝えしました。さらにここでは、あらゆる空き時間を勉強時間に「大改造」し、勉強時間を最大化する方法が書かれています。

その5「英語学習の仕組み」を整える

夢を先送りしない勉強法。最後の5つめは、「楽しくやるだけ」で、びっくりするほど英語がペラペラになる仕組みづくりについてです。

留学経験ゼロで英語が喋られなかった著者が、TOEIC950点超を取得し、「Google社員レベル」と言われるほど英語がペラペラになった勉強法。これから英語を学習しようとしている方には興味深い内容が書かれています。

おわりに

「わらしべ長者」のように、次々とステップアップしていく『夢を先送りしない勉強法』。最後に、勉強したことによって夢を叶え、自分に自信を取り戻せた著者の言葉をご紹介して終わります。

なお、こちらの書籍は株式会社アップルシード・エージェンシー様よりご恵贈いただきました。ありがとうございました。

「学び続けていると、人生にドラマチックな変化がたくさん起きるようになります。 すると、とにかく人生が楽しく面白味に溢れたものになっていきます」

本書「おわりに」より。


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