文学フリマ東京37購入品の感想
こんにちは、せ→る→です。
本日は、2023年11月に開催された文学フリマ東京37で購入した作品を紹介しつつ、感想を書いていきたいと思います。
「おとなしいふたり」星空小夜曲(葉月あやね)
高校生の野上柑菜(のがみかんな)と藤代朔夜(ふじしろさくや)、似た者同士の青春小説。
とっても面白かったです。柑菜と朔夜が初めて同じクラスになり、少しずつ距離を縮めていく様子がもどかしく、微笑ましく、心穏やかな気持ちにさせてくれます。
良いですよねぇ、こういうほっこり作品。もう癒されすぎてずっと読んでいたいくらい。文フリのカタログで表紙のイラストに一目惚れした作品だったのですが、買って大正解でした。
素敵な作品に出会えて幸せです。続編もあるみたいなので、またいつかイベント参加したときにGETしたいと思います。
「カフェモカ」杜宮花歩
悩み苦しみ、過去にとらわれ、前に進めない者たちのお話。誰かの影響を受けて、それがまた他の誰かに影響を与え、ちょっとだけ前を向けるようになるお話。
いや……好き。めっちゃ好きな物語でした。緩急はなく淡々と綴られていくストーリーだけど、グッとくるものがある、そういう作品が私は大好きです。
いや……好きだな。しみじみ。特に景親(かげちか)とその恋人・旭(あさひ)の二人だけの世界観がものすっっっっっごくたまらん。二人でしか通じ合えない感じ、良すぎ。
はぁ……好きだなぁ(n回目)
「D.O.P.I」透峰 零
怪死事件を解決するため、鵺ヶ埼薫巡査は探偵である霧峰琴子の護衛をすることになる。ジャンルはオカルトホラー?だと思います。めっちゃ面白かったです。
なによりもまず見てくださいこの表紙。素敵すぎません?作者さま自身が書いているんですよ?素敵すぎません?(2回目)
鵺ヶ埼と霧峰の背中合わせのこのバディ感、かっこよすぎ。好き(大声)。
私、恋愛要素のないバディものが大好きなんです。ド好みなんです。
鵺ヶ埼さん、これがまた彼、身体能力超高くてですね、自分より大きい相手もほほいのほいっと投げ飛ばすんです。え、つよ、なに、かっこよ、好き。
霧峰さんの飄々としている姿も好きだし、このバディめちゃ良き。
ゾクゾクわくわく、とても面白かったです。
「世界殺しの発火能力者」透峰 零
この世界には門と呼ばれる現世と異界の出入り口がある。そんな門への接続権を持つ門術師たちの組織『グングニル』に所属するルナは、支部長のディアスからの指示で、聖清夜という青年とバディを組むことになった。
ダークファンタジー作品です。生首が出てきたりと、ちょっとグロテスクな描写もありますが、バトルシーンがたくさんあって読んでいるとアツくなります。
ルナと清夜の生意気(?)なバディ、お互いなんだかんだ相手を認めている感じがすごく好きでした。
起承転結がはっきりしていて、要所要所に見所があり、最後までとっても面白かったです。
「薄明を告げる鐘の音」桐谷瑞香
学者の卵であるテレーズは師匠に会うために都市を訪れるが、そこで魔物や変な男たちに狙われてしまう。なぜ自分は狙われるのか?原因がわからないテレーズは旅の途中で助けてくれたマチアスという青年と、その真相を知っていくことになる。
ファンタジーで、作中ではレソルス石と呼ばれる不思議な石が魔法のような役割を担っています。
私は守られているばかりの女の子が好きではありません。テレーズはちょっと猪突猛進気味なところがありますが、自分のことは自分で守ろうとするし、敵に果敢に立ち向かっていくのですごく好みでした。かっこいい女の子、好き!
マチアスも最初はとっつきにくそうな雰囲気がありますが、どんどんテレーズを守りたいという想いが大きくなっていく様子にはにやにやしてしまいました。
好きな台詞があるのですが大いにネタバレになるので、それは作者さまの感想ページにしっかりと書いておきました…!
前向きな気持ちになれるファンタジー作品でした。とっても面白かったです。
以上、文学フリマ東京37の戦利品5冊を紹介しました。どの作品もそれぞれ魅力があって、しかもどれも面白くてもう大大大満足です!