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殺戮の女神から聖母へ―きのうマリンチェだった、わたしへ

殺戮の女神から聖母へ―きのうマリンチェだった、わたしへ

瞳には星のかがやき、くちびるには歌。
甘く軽やかな「少女」という語感と、相反する存在としてその者は生まれた。
瞳には暗い憎しみ。くちびるには呪詛。

…はやく殺して、はやく。
一日でもはやく、わたしを。世界を。

世界の終焉を、焼けつくようにねがっていた。

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悪魔のように長く伸びる自分の影を、狂い踊りながら踏みつけた。
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