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ご褒美の味

鳴いていたのは
鳥じゃなくて
鶏だってさ

残念そうに
笑っていても
翼が
綺麗な羽根じゃなくても

希望は
望み通りの
憧れとは限らないなら
自分の好みと色が違うなら

タイプによる

夜のは
僕だよ

種明かししなかったけれど
つまらなくはしなかったの

確信したから
自信があった
それくらいは

溜息は
白くなくても
冬は公園を散歩した

去年よりも
今年は寒くなった
冷えたという歴史を
アルバムにしまいこんだら

その記憶は
自分にとっての
僕だけの永遠になった

かつて
光っていたってことを
薬指で指さした

つもりには
雪が積もった
屋根は紅かった
空はもう
青く晴れていた

知らないひとは
他人ではなく
昔の知り合い
同級生だった
顔が変わってて
誰かわかんなかった

その程度の
記憶に縛られていた
自分を褒めた

たった今
たっぷりと
甘やかしてみたけど
気持ち悪くはならなかった

不思議と全然

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