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micro chip

あなたの行ったという場所に
わたしも行ってみた

そして、いくつかの気づいたこと

綺麗なものは
美しいものは
ひとの心
わたしの心を満たさなかった

心とは
自分と異なったもの
憧れを求めている

それは
ほんとうではないの

無かった
すくなくとも、わたしには

夢をみたの
あなたのなかにある
わたしとの違いに

けれど、その違いは
わたしが求めた
ほんとうとは違っていた

わたしが欲しかったもの

ほんとうに欲しかったのは
憧れでもなく、違いでもなく

それは
カケラ

自分と同じ匂いのする体
自分と同じ曖昧な色
自分と同じ醜さを持った心

ひとの魂にも
コンプレックスにだって
すべてのものに
カタチがあるように
わたしにも
好きなカタチがあった

愛するものへの執着は
わたしのカタチを変えようとした

けれど
それは、違うかった
カタチを
変えるのではなかった

必要がなかった

わたしには
あなたという存在
そのカタチ、必要がなかった

愛着は沸かなかった
最期まで

わからないもの

ひとも、わたしも、あなたも
ピッタリなんてない

妥協は
自分を苦しめるだけ

我慢する必要はなかったの
何もなかったわ、あなたにも

ほんとうは
ほんとうでなくても

別れているもの
離れないもの
できなかったこと

そのままでよかった

変わらないこと
わかっていれば
それでよかった

受け入れるのは
許したのは
妥協とは違ったから

生きていくこと
執着はすべて解(ほど)かれていく
自然に

わたしが求めていたのは
この感じ
この感覚

唯一
欲しかったのは
この自由

なにもいらない
もうなにも
あなたも

わたしには必要がない

今はもう寂しくないの

愛着
愛はなくなった

そして、わたしは
わたしに辿り着いた

それが真実

孤独の理由

哀しくもなければ
楽しくもない

空気のようなもの
包まれていたもの

わたしは知った
わたしを知ることができた

あなたのおかげで

ほんとうのこと
今、あなたに伝えた

わたしのことを
あなたが
いくら憶えていても
わたしは
あなたを忘れているから

余り気にはしないでね
もう何も心配しないで

わたしとあなたは
カタチが違った

カケラは
ただのカケラだった

嵌らなかった、お互いに

それだけ、ただそれだけ

自分に合う
ピッタリ合うカタチのカケラは
最期のワンピースは

自分のなか
真ん中
中心にあるの

心の底に
忘れられたように

誰かにも
一度
触れられたように

いつも
同じ顔のまま

ピッタリと
わたしの
一番底っかわに


貼りついていた

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