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読了。 「転職ばっかりうまくなる」
最近、休日はもっぱら家に引きこもり、お茶を飲みながら本を読んでいる。
カフェや図書館に行く方が集中できるという人も多い中、私は家の方が断然集中できるタイプである。カフェだと満席になった時に待っている人たちへの申し訳なさが勝ってしまってそそくさと店を出てしまう。満席になっていなくてもどうにもそわそわしてしまいコーヒーを急いで流し込む。優先席を避けて座る人が多いのと同じ感覚なのかもしれない。
ひらいめぐみさんの「転職ばっかりうまくなる」を読了したので記録しておく。
ひらいめぐみさんのnoteはこちらから。
転職ばっかりうまくなる
この本は筆者が20代のうちに転職を6回行い色々な職、業務形態を試しながら、自分への向き不向きを知ったり、自身の中に秘められていた夢を自覚するエッセイである。
倉庫とコンビニのアルバイト→営業→ベンチャーのwebマーケティング→書店スタッフ→事務員、広報→お菓子のライター、編集→フリーランス
と様々な企業をステップを踏むかのように(実際の足取りは重かっただろうが)転々としていく様子が描かれている。正社員として働いてく中で「時間や空間によって心身にストレスが起きる」、アルバイトとして働く中で「その年でアルバイト?」と言われることや給料面での不安など、それぞれの場面での胸中が綴られている。
私の考え、感想。
まず純粋に「そんなに転職できる行動力に尊敬」と思った。私は現在正社員2社目だが、なかなか転職活動がうまくいかなかった。不規則な勤務体系で有給も事前に言わないと取れないような生活だったため面接の日取りがなかなか合わず2ヶ月延ばしたこともあったし、面接に行った先で「あなたには向いてない」と言われたこともあった。体調もメンタルも削れまくっていたから、正直しばらく転職活動はしたくないと思っている(今の職が合っている証拠かもしれないけど)著者はこの大変な転職活動を6回もした。素直に尊敬である。著者と私で何が違ったのか考えてみたが、おそらく「正社員として真っ当に働かなければいけない。」という危機感を私は持ちすぎていたんだと思う。転職活動は長引けば長引くほどやる気が出なくなるし、面接で落とされれば落とされるほど自信もなくなる。どんどん焦るし、もう我慢して今の会社でやっていくか…と諦めたりもした。著者にもそういう気持ちがあったのかもしれないが、それをも凌駕する「辞めたい」という思いが著者を動かしていたんだと感じた。
次に、働く環境が心身への影響を及ぼすということ。著者は文中で「会社の近くに川がある」ことや「窓から見える夕焼け空を一緒にみて共感してくれる人がいない」など転職の理由の一端に環境が関係していた。これも思い当たる節がある。今の職場は頻繁に外に出る。天気の話をしたりしながら仕事ができる。前の職場はオフィス街の中だったからみんな急ぎ足でだったけど、今はそんな人がどこにもいない。のんびりした環境で働けているのは確かに心身に良い気がする。閉塞的な空間ってストレスだったんだなと気付かされた。
最後に人生いろんなことにチャレンジしていいんだなと思えたこと。私の周りにもアルバイトをしていたり、フリーランスで働いている人が多い。実家も全く裕福ではなかったから、ある程度のお金があれば過ごし方次第で楽しく生きていけるということは頭の中ではわかっていた。でもやっぱりいい会社に入ってお金を稼いでいい生活がしたいという気持ちはどこかにあるし、転職した時も給料が下がってしまうのが気がかりだった。でも今何だかんだで生活できているし、前より圧倒的に健康的だし、顔色は良くなった。転職ってお金重視じゃなくてもいいんだなと実感した。
最後に。
この本は、転職したての私に「そんなに気張らなくていいんだよ。」と言ってくれている。そんなような本だと思った。辞めたければ辞めればいい。自分のペースで進めればいいと思わせてくれる一冊でした。
生活を変えたいと思っているひと、今の仕事のままでいいんだろうかと転職を考えているひと、一度お手に取ってみてもよいと思う。
私は渋谷(代々木八幡が近かった)のSPBS本店で購入しました。気になる本やグッズが他にもたくさんあったのでまた機会があれば行きたいと思う。
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