寄せ集め部隊スピンオフ・AZURITE/分かり合えない奴等

サナの元でかなりの年月、修行を続けた。
しかし、分かり合えない奴等の度重なる嫌がらせと批判に耐えていた。
「そんな連中の言う事、気にしなくていいんだよ。程度が知れている人間なんだから。そんな事より自分の事を気にしなさい」というサナのフォローは心底ありがたかったが、お客とサナ以外は誰一人として信用できなかった。
周りは全て信用に値しない人間しかいない。
お客は信じなくてはいけないが、わざわざやってきて罵倒だけをしけ帰っていくふざけた輩もいた。
そんな奴等もいるが、やはり誰かからの嬉しい言葉をかけられた経験を思い出す方が嬉しいに決まっている。
くだらない奴もそれなりに来たが、信じて来てくれるお客も当然いる。

しばらくすると独立心が芽生えた。
あんな奴等の妄言に一緒に心を痛めてきたサナを巻き込む事はもうしたくない、と思うようになった。
これ以上迷惑をかけていられない。
1人で頑張れるようにならなくてはと意気込む少女は、今の自分にとっては最善の選択だと自信があった。
手紙を書き残して荷物をまとめて去る。
ここにはもう帰ってこないかもしれないが、何かあったら戻ってくるだろう。
少女は占い師として独立した道を歩くと決めた。
変な奴等が関わってこない環境に。

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