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急がば回れ

📷:この指の後ろには私が立っている

私の人生にはいくつかの標語が存在する。

『廊下を走らない』
『お友達と仲良く』
『忘れ物をしない』

…と小学校の頃、毎月標語が変わっていったように。

時と場面によっていくつかの標語の中から、その状況に適したものがピコン!と頭に浮かぶ。

例えば、仕事中になんらかの失敗をしてしまった時。

急いでミスを修正しなければならない。

緊迫の場面。しかし焦るとかえってパニックになってしまう私。

ピコン!『急がば回れ』

急いでいる時ほど、落ち着いて周りを冷静に見回す。

目を閉じて深呼吸をすると、その時私が一番に何をすべきか考えつく。

目を開けてすべきことに取り組む。

急いで焦ってしまうと、2次災害を産みかねない。

24年と半年付き合ってきたからこそわかる自分の性格。


標語は他にもあって、『急がば回れ』の次に多く登場するのは『世界平和は叶わない』。

古代より人々の争いによって発達した、この世界や文明。

今もなお社会では、大きいものから小さいものまでさまざまな争いが起きては消え、また起きては消えていく。

(大げさな)

家庭、職場、通勤路や街中。

日々多くの人が邪悪な心を生み出し、そして吐き出す。

小さい頃、七夕飾りの短冊や教室に貼り出されたみんなの書写の宿題には大きく力強く『世界平和』と書かれていた。

みんなが仲良く。幸せに。小さい子たちに、いとも簡単に願われてしまう世界平和は、きっと地球が誕生してから一度も叶ったことはないのだと思う。

『世界平和は叶わない』

そう初めて感じたのは中学の頃。

多くの社会のしがらみや、人間の醜さを13歳にして悟った。

別に何か事件が起きたわけでは無いし、決定的な事実を目にしたわけでも無い。

ただ、なんとなく悟ってしまった、ただそれだけだ。

人は期待を裏切られると悲しむ。

怒りを覚えることだってある。

勝手に自分が期待をしているだけなのに、それが叶わないと裏切られた気になる。

勝手に自分が期待しただけなのに。

世界平和だって、別に願う必要はない。

はたから見たら薄情に思えるかもしれないが、正直私や私の周り、私の知る人が平和でいてくれればそれでいい、と最近は願っている。

私がどんなに祈ったって、この21世紀のダイバーシティを謳うグローバルな世界でさえも戦争は起こってしまうし、国のトップは国民が必死に稼いで納めた税金を闇に葬ってしまう。

何にも期待しない。

この時代を生き抜くために必要な技だと思う。

もちろん、平和な場所もたくさんある。

悪意の蔓延らない優しい場所も、たくさん存在している。

『世界平和は叶わない』は過度な期待を持たないための標語だ。


こんな風に、たくさんの標語は私の精神安定を守るために日々頑張ってピコンピコンしてくれている。

生活の指針?モットー?教訓?という言い方の方があっているかもしれない。

いや、もしかするとこれは『信念』って呼ばれるあのなんかすごくかっこいいやつかもしれない。

みんなも、心の中に「標語」あったら教えてください。

あ、ご飯を食べるときは

ピコン!『好きなものは先に食え』

が浮かぶけど、やっぱりなんだかもったいぶって温泉卵はデザートみたいになります。



よんぴ

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