私たちにとって2年とは
📷:手のサイズ感
ついこの間、恋人と付き合って丸2年を迎えた。
大学4年の卒業旅行で行ったハワイにて、恋人になってもう2年も経つなんて。
信じられない気もするけど、逆にまだ2年かと思う自分もいる。
付き合ってからは2年だがそのもっと前、大学に入学して出会ってから4年間、私たちには友達だった期間があった。
だから、体感ではもっと長く一緒にいたように思えるのである。
2年記念日なんて、正直にいうとそんなに盛大にお祝いするほどの期間ではないと思う。
そう思うのは、過去に付き合った人たちがそれぞれ2年半・3年と長い期間続いたというのも理由の一つだ。
しかし、長く続く中でもある一定のタイミングでカップルには変化が訪れる。
数ヶ月経って本性を知り、性格が合わないなと思う人もいれば、2年経って環境が変わったことを機に怠慢が加速する人。
長く付き合ったとて、その中身も充実したものであるとは限らない。
量より質。これ冥利に尽きる。
そして、この先何十年もの時間を共に過ごすことになる私たちにとって、この2年記念日はあくまで通過点なのだ。
通過点とは言えども、やはり大切な人と2年という月日を共に過ごせたことはすごく嬉しい。
過去の事例があるからこそ、付き合った頃と変わらず、いやむしろ付き合った頃より仲良く穏やかに過ごせることがどれだけ幸せなことか。
身に沁みる思いなのである。
彼と過ごした2年。
私にとっては他のノートでも述べたように、仕事や環境に振り回されっぱなしの期間であった。
それは今も変わってはいないし、むしろ今の方が振り回されているようにも思えるが。
彼の存在がなければ、全て投げ捨ててしまっていたかもしれないし、気を病んでしまっていたかもしれない。
精神的に支えてもらう場面が多くあった。
もしも彼の存在がなかったとしたら、この2年を今より充実させることなどは不可能であったし、不幸にしかなっていなかったろうとも思える。
彼にとってのこの2年はどんな時間だったのだろう。
私と同じか、私よりも充実したものになっていたら良いなと思う。
よく、ドラマのセリフなどで『彼といると自分らしくいられる!』とか『ありのままの私を受け入れてくれる!』なんて言葉を聞くことがある。
彼と付き合う前までの私は、「そんなこと当たり前ではないか?付き合っている人の前では誰もが素の状態なのではないか?」と思っていた。
しかし、そんなことはなかったのだ。
彼と付き合って、友達の頃から変わらないその居心地の良さに感動を覚えた。
ありとあらゆる種類のたくさんの気持ちをぶつけたし、自分でも驚くほど感情表現が豊かになったこともあった。
今まで人と付き合ってきた中で見せていた私は、どこか無理をしていたのだということに気がついた。
『痩せている女の子が好き』『慎ましくて男の一歩後ろを歩いて欲しい』という人に対して、「何を言ってる?」と口にするのが通常の私なのだが、前に付き合った人には何も言えず痩せる努力をしたし、どこか慎ましくしなくちゃと思い込む私がいた。
今は例えそのようなことを言われても(彼はそのようなこと絶対に言わないが)、思いっきり反論ができる。
『彼に好かれたいから』と努力をすることは決して悪いことではないが、自分の本心や素の状態を隠したり消してまで好かれるというのは、やがて心身ともに疲弊する時が来てしまうだろう。
そして、いずれ限界がやってくる。
今まで繋ぎ繋ぎどうにか無理をしていたお互いの合わない部分が露呈して、『価値観の相違』という普遍的すぎる別れの理由へと変化してしまうのである。
よくあるカップルの別れの原因『価値観の相違』とは、別れる直前に判明したようなものではなく、付き合う当初からわかっていたことなのである。
それを騙し騙しどうにか努力して、目を瞑って、というふうに長年乗り越えてしまった結果が別れとなってしまったのだ。
なんとも健気で切ない終わり方だろう。
書いていて、なんだかいらない心配が湧いてきてしまった。
私は今、彼に素の自分を見せることができている。
それは、彼が私の全てを寛容に受け入れてくれているからなのであって、私の人間性が立派だからというわけではない。
付き合う前から、よく話を聞いてくれて優しい人だとはわかっていたが、いい意味でここまでの寛容さだとは思っていなかった。ラッキー。
とにかく、この2年で私たちの距離はこの地球上で一番近くなったし、お互いをよく知り慣れた。
私は人と一緒に眠ることが苦手で、基本的に友人とも家族ともみんなが寝静まった後1人になってやっと眠れるのだが、彼といるときは何も気にならず気付くとどちらが先かもわからず眠ってしまっている。
頭を空っぽにすることができる。
何もしなくても居心地が良くて楽しくて落ち着く。
まるで大きくてお利口なゴールデンレトリバーといるような気持ちになる。
私がこの2年でしたことのなかで一番良かったことは、彼を手放さなかったことだと強く思う。
そしてこの先も毎年私は同じことを感じ、誇りに思うだろう。
これからも末長くよろしく頼むぞ。
よんぴ
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