見出し画像

☆日本語教育カリキュラムデザイン。どうする?考え方、計画性

クラスを与えられ、いきなりカリキュラムを作れ、といわれても、どこから手をつけていけばいいのか悩むと思います。カリキュラムは、学校で決められている場合もあり、あるいは担任の教師がある程度、学校の意思・目的に沿いながら、担任の裁量で作る場合があります。ここでは、基本的な考え方のみ書きます。

カリキュラム作成のプロセスとしては、プレイスメントテストを行い、学習者の分析、ニーズを分析します。それを踏まえて、コースの目標を設定し、到達度テストを決めます。それから、そこに到達するための順序を決めます。どのような進度で、どんなテキストをどの程度使用し、どんな副教材を選択するか、どのような教授方法で行うかなど、具体的な方針を決めていきます。

このプロセスは、インストラクショナルデザインという、主にeラーニング教育活動の一つの手法ですが、僕はこの基本的な考え方を採用しています。eラーニングだけでなく、対面指導の際も大いに活用でき、かつ効果的であると思っています。


インストラクショナルデザイン


カリキュラム作成の際、ありがちなこととして、日本語能力試験のN2、N1合格といったように、合格不合格の目標のみ設定し、テキスト使用期間、習熟度テストや学習者の進度も事前考慮せずに、行き当たりばったりで決めていくことです。Aテキストが終わったら、じゃあBテキスト、終わったらさあ何しよう。。Cテキストでもやるか。一貫性に欠ける、その場しのぎですね。

そのようなカリキュラム?は、授業は受けるだけ、自分でどんどん学習を進められる、という学習者なら問題ないでしょう。しかし、勉強に対してどちらかと言えば受身だったり、自学習時間があまりとれない学習者の場合、学習が定着せず教師の裁量に振り回され、結果、望む力がつかなかった、ニーズが満たされなかった、というようなことになりかねません。また、教師自身の能力育成にもつながりません。

カリキュラム作成の際、素晴らしいものを作る必要はないです。大切なことは、具体的な計画。継続。反復。そこそこのカリキュラムであっても、継続・反復して行うことで成果はついてきます。逆に、どんなに素晴らしいカリキュラムであっても、続けることができなければ成果は微々たるものでしょう。

見切り発車は危険、具体的な計画を。

継続・反復は、見える化する。

以上、どうもありがとうございました。よかったらスキお願いします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?