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Ryoko & Senri meet Jazz

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2024年12月18日リリースに先駆けて、シングルが"Life is Beatiful"の配信がスタートしました! 出会いからレコーディング、撮影、リリース、それから.....…
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#senri

短期連載「Senriと良子のおしゃべり泥棒」1

Jazzの話をするRyokoさんが晴れやかだ。楽しくてしょうがない顔😃! 昨日日本から森山さんがきた。森山良子さん。ツアーの合間を縫って。 「空港からは1人でタクシーでホテルまで行けるからお迎えは必要なし。」と勇ましい。 僕は基本的に心配性なので「大丈夫かな」と気が気じゃない。でも思ったよりもうんと早く「もう部屋よ。快適。」とくったくないメールが手元で鳴る。早速今回のOverviewを話にプロジェクトのメンバーでありニュースクールの恩師でもあるJunkoさんとホテルへ向

短期連載「Senriと良子のおしゃべり泥棒」2

大変だ。 ローレンからのメール。 「Hampton Bayへのドライブなんだけど、、、、かなり厳しい状況みたい。もしかしたら朝に連絡取り合ってキャンセル、Alternative (他の案)を考える、ってのも視野に入れましょう!」 ガーン。 せっかく短期のレッスンの今回のステイであの素晴らしいニューヨーク郊外のハンプトンベイへRyokoさんを連れてって差し上げようと思っていたのに。 人間って不思議なもので一つのアイデアに縛られる傾向がある。これ!って決めたらそこに「こ

短期連載 「Senriと良子のおしゃべり泥棒」3

3日目のレッスンはローレン先生が我が家にやってくる。久しぶりの再会にRyokoさんとローレンは抱き合って喜び合う。ぴも尻尾を振って喜んでいるのが見える。 随分、何度も床を拭いたり模様替えをしたりしてぴの残した跡を消して綺麗になった部屋のレイアウトを見ても「わー」としか言わないRyokoさんに、無言の愛を感じながら音楽室へ誘う。 アメリカ流だとペットが亡くなった時は慰めの温かい会話やハグが続く。それぞれの表し方なので、ローレンのそれもRyokoさんのそれも、どちらもありがた

短期連載 「Senriと良子のおしゃべり泥棒」4(最終回)

洪水や強風だからってガッカリせずに、目先を変えて古着や帽子を見ておいてよかった。「あ、これいい!」とRyokoさんがその場で即決されたものは10代から着続けてるって言ってもいいくらい似合ってて、レッスンの気持ちを上げてくれる。側で見てるこっちまでウキウキするのだ。 時間なんて一旦流れ始めたらあっという間にそれこそ土砂降りの雨のようにどんどん濁流になり、溝から川へ、川から湾へ流れていってしまう。ローレンの授業の後の2日間はJunkoレッスン。どんどん覚えてどんどん忘れてまた覚

「続・Senriと良子のおしゃべり泥棒」 3

毎日真っ黒に鉛筆で塗りつぶしたスケジュールを涼しい顔でこなすRyokoさんを"鉄人"だと思う。前回は、レッスンの前後の食事を僕から誘うのは極力避けていたのだが、今回は違う。 「ぴちゃんを亡くした今、Senriさんをそっとしておいてあげた方がいいのかな?」 と思ってくださってる事を痛いほど感じるので、もしもRyokoさんさえ嫌じゃなければせっかくのブルックリン滞在、いっぱいローカルボーイ(おっさんだが、汗)が好きな場所をご紹介したい。 「あらん、森山さんやーん、こんなとこ

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新新 *SenriとRyokoのおしゃべり泥棒*1

Ryokoさんご一行がニューヨークに到着。僕がproduceをする今年冬発売のJazz Album『Life Is Beautiful』のレコーディングのためだ。 マネージャーさんたち、通称エンジェルボーイズのミゲルさんとパンチョさん、そしてRyokoさん。民泊のチェックインより早く到着したものの、全てが奇跡のようにスイスイとうまくいき、お掃除の片言の英語を話すヒスパニックの女の子も「Enjoy your stay!」と満面の笑顔で手を振り去って行った。民泊で必ずと言ってい

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新新 *SenriとRyokoのおしゃべり泥棒* 2

リズムの日は9曲録音する。アルバムの曲数が9曲、厳密にいうと8曲+ボーナス曲が1曲、合わせて9曲。 録音中何が起こるかはわからない。なので油断や楽観は禁物だ。10時間で一応スタジオをLock outという形で押さえてあるが、11時にはカウントオフして1曲目の演奏を開始する。僕がproduceするプロジェクトは11時と言ったら集合11時ではなくて本番の録音スタート11時だとみんな認識しているので、それぞれがその瞬間に向かって仕上げてくる。 映像チームのSamとStephan

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新新 *SenriとRyokoのおしゃべり泥棒* 3

リズム(ピアノ、ベース、ドラムス)のバッキングドラックが仕上がり、そのミックスされた音源に載せていよいよボーカルレコが始まった。 ミックスボイスという呼び方の声で今回のRyokoさんは歌っている。ヘッドボイス(裏声)でもチェストボイス(地声)でもないその両方を併せ持ったミックスされた声なのだ。 おでこあたりのパレットを開く。そこに声を当ててリズムに乗って歌っていく。音域が地声の範囲に降りても実声を落とさずヘッドに響かせたままに。左足のダウンビートと右手のアップビートのカウ

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新新 *SenriとRyokoのおしゃべり泥棒* 5

スタジオにやって来ると前に使ってる人たちがまだ撮影中みたいで中から盛り上がる声が聞こえてくる。 後5分、果たしてその人たちは撮影をキッチリ時間通りに終えてくれるのだろうか? ちょっとプロデューサーはそのことで頭がいっぱい。 時々中から関係者が、 「撮影終了で物を運ばないといけないので、車を横付けにするからね。ごめんね。」 と出たり入ったりする。トレイシーがそんな中の様子をふとのぞいて「あ」と大きな声をあげる。 「フォローしてるインスタグラマーの、あたしの大好きなマジ

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新新 *SenriとRyokoのおしゃべり泥棒* 7

ノーランとJunkoさん、僕の3人での音の見直し日、思ったよりも時間を要することがわかったので夜に予定してたdinnerをドタキャンした。なんかドタキャン多い。 間が悪くエアコンの直し作業が入ってしまいスタジオの温度がうまく下がらない。僕は汗がポタポタ床に落ち、水溜りを作る寸前だったが、細かい作業のJunko さんやノーランはもっとかわいそうだった。痺れを切らしたノーランが「もう我慢ができない」と頼み込み、ボスのアーロンが本来ミックスで使う部屋へ移動させてもらうことに。

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