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『作楽(さくら)』をはじめとする5代目のモノづくり

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となみ織物5代目が制作する帯や着物のモノづくりを紹介。 その一つシリーズ『作楽』は、『楽しさをつくる。』それをコンセプトにモノづくりをしているシリーズです。今まで帯にはなかった…
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2021年6月の記事一覧

作楽 アリスの羽織

1,デザインは、不思議の国のアリス そもそも、日本には昔から外から入ってきたモノをアレンジする能力に長けていると言われています。シルクロード、海を越え国内に入ってきたデザインを国内で昇華、日本の文様へとしてきたように。 それらが古典柄として、着物の中のベースなっています。今でも随時新しいデザインの帯や着物が日々作られています。 そんな中、新しい定番をつくろう。そんな気持ちで制作しているのが、作楽シリーズであり、下記のアリス帯でもあります。 英文を毛筆で一度和紙に描いた

作楽#26 『パズル』

◯キッカケ図案に出会った時、なにかを見た時、絵画なのか彫刻なのか、昔のハギレなのか、インスピレーションをもらった。そのとき、思い通りの図案があれば良いのですが、無い場合でも織物にしておきたいときがあります。 その場合は、地部分をつくる感じで織物をつくります。そしていくつかの色で試験織を織り、寝かして待つ。 それからしばらく時間が経ち、その織物を忘れていたとしても仕方ありません。なにかのキッカケ、たとえば新しいデザインや図案に出会った時にでも、そのつくっておいた織物や地紋を思