作楽 アリスの羽織
1,デザインは、不思議の国のアリス
そもそも、日本には昔から外から入ってきたモノをアレンジする能力に長けていると言われています。シルクロード、海を越え国内に入ってきたデザインを国内で昇華、日本の文様へとしてきたように。
それらが古典柄として、着物の中のベースなっています。今でも随時新しいデザインの帯や着物が日々作られています。
そんな中、新しい定番をつくろう。そんな気持ちで制作しているのが、作楽シリーズであり、下記のアリス帯でもあります。
英文を毛筆で一度和紙に描いた後、図案化、意匠図→織にしたものです。
2、染め→羽織化
織で制作したものを今度は染めへ変換していきます。
今回は絵羽の柄付けになる羽織ですので、まず全体の流れをつくります。
ちなみに、大事なのは毛筆で描かれた流れ。これを止めず、いかに自然にするか?ここがこのモノづくりにおける最大のポイント。
まずは、下書きで位置取り。
書道家にお願いするわけではなく、染め職人に依頼するため、帯の自体で筆を止めることなく、すらすら出てくるように(英文を見ては書く、また見ては書くでは、デザインとしての流れが出てきません)。
そのために、職人が英語を覚える学生の様に、このアリス英文を何度も書き取りをされていました。自然に手が動く様になるまで、ということです。
そして、一気に気持ちで描き仕上げていきます。
白生地には夏や単衣時期を想定したモノを使用。
一点もののモノづくりです。
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