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【確率7問】幅広い問題に対応する「はじめの一歩」(FE計算シリーズ)

IT資格に出る確率の問題は、「くじ」みたいな数学問題、費用の期待値、システムの稼働率など幅広く使います。

確率を計算する時は、全事象(全パターン)を出すのは大事。>>パターンや組み合わせの解説Note<< もぜひ参考に。

確率は期待値計算にも使います。>>数値表を見たら「掛けて足す」Note<< とも相性バクグン。

今まで「確率」と聞くと「うわ、難しそう」と思ってたかもですが、少しずつできる幅を広げていけると良いですね。

私のIT専門学校でも、「計算問題=捨て問」と避け続けている学生さんは、正直なかなか伸び悩みます。

いきなり全部解けるようにはならないかもですが、1つずつできそうな計算問題から取り組んでいきたいところです。


それでは始めましょう!





確率1 | くじの確率(組み合わせC)

基本情報技術者修了試験 令和04年06月問54

正答はエ。

公式を使うなら、打合せの回数は組合わせCを使って。

$$
_{16}C_{2} = (16\times15)/(2×1) = 120
$$

よって、0.5×120=60時間。


分からない時、簡単な数から考えます。

AさんとBさんの時は1回、A,B,Cさんの時は3回、A,B,C,Dさんの時は6回。

考え方は「全員が全員-1名と打合せなので、全員×(全員-1)」でも2回数えてるので「÷2」。

A,Bさんなら(2×1)だと、AさんとBさん、BさんとAさんと2回数えていますから。「÷2」が必要です。

公式の形を大方覚えておいて、簡単な数で2~3回確認するのはアリ。

2人なら(2×1)/(2×1)=1、3人なら(3×2)/(2×1)=3、4人なら(4×3)/(2×1)=6。なお「÷2」ではなく「/(2×1)」と書いているのは理由があります。>>パターン数・組合せ数Cの基本Note<<




確率2 | 連続して起こる

基本情報技術者修了試験 令和04年12月問03

正答はエ。

ある事が起こって、さらに別の事が起こる確率は、掛け算です。

「雨の2日後が晴れである」事象を考えます。

試しに「雨→晴れ→晴れ」になる確率を計算します。

同様に全ルートを計算します。

  • 雨→晴れ→晴れ:0.3×0.4=0.12 (12%)

  • 雨→曇り→晴れ:0.5×0.3=0.15 (15%)

  • 雨→雨→晴れ:0.2×0.3=0.06 (6%)

最後に合計を出して、33%。




ヒット率1 | 基本問題

基本情報技術者修了試験 令和02年12月問13

正答はエ。

キャッシュメモリへのヒット率をaと置いて式を立てます。

$$
60×(1-a)+10a=15\\
60-60a+10a=15\\
-50a=-45\\
a=-45/(-50)=0.9
$$




ヒット率2 | (1-a)と置く

基本情報技術者修了試験 令和04年01月問13

正答はイ。

ヒット率はをaと置いて、両構成でのアクセス時間を計算しておきます。

  • 40×a + 400(1-a)

  • 20×a + 580(1-a)

問題文に「両社の処理時間が等しかった」より、方程式にできると分かります。

$$
40×a + 400 (1-a) = 20×a + 580(1-a)\\
40a + 400 -400a = 20a + 580 -580a\\
-360a +400 = -560a + 580\\
200a = 180\\
a = 180/200 = 0.9 = 90[\%]
$$


(1-a)にびっくりしたかもですね。

「~じゃない確率」を(1-a)と書くのは良く使います。並列システムの稼働率などでも使うのでテクニックとして知っておきましょう。

もしキャッシュメモリへのヒット率が20%だったら、主記憶にアクセスするのは80%=100-20。

※なおNoteで「x」ではなく「a」にしたのは、書式が区別がつきにくいからです。私も実際は「x」で方程式は解いています。




期待値 | 値×確率

基本情報技術者修了試験 令和02年12月問76

正答はウ。

「期待費用」から期待値の問題。値は「費用」、確率は「0.9」と「0.1」です。



もう1問いきましょう。

基本情報技術者修了試験 令和02年12月問05

正答はイ。

期待値の計算です。「値×確率」をして合計を出す戦法。>>数値表をもたら「掛けて足す」Note<<

確率は表の「出現確率」、値は問題文に「平均ビット数」とあるので「ビット表記」をビット数に変換します。例えばAの0は1ビット、Bの10は2ビット。

「平均」と書いていますが、算術平均(合計÷個数)だけでなく、加重平均も含まれます。期待値は加重平均の一種。理解ではなく「平均には期待値も含まれるんだね」と知っておくだけでOKです。




稼働率 | 並列公式を使う

基本情報技術者修了試験 令和02年06月問16

正答はイ。

まずは公式覚えていた時の解法。

  • ア:1-(1-0.7)(1-0.7)(1-0.7)(1-0.7)=0.9919 (99.19%)

  • イ:1-(1-0.8)(1-0.8)(1-0.8)=0.992 (99.2%)

  • ウ:1-(1-0.9)(1-0.9)=0.99 (99%)

  • エ:0.99 (99%)




並列稼働率の公式1 | まともに考えると大変

並列システムの稼働率は公式が複雑ですよね。

2つの並列システムの稼働率は、1-(1-a)(1-b)。
3つならば、1-(1-a)(1-b)(1-c)です。

2つ並列システムを例に、順番に考えていきます。

  1. 片方が動いていない確率は、1-0.7=0.3。

  2. もう片方が動いていない確率は、1-0.7 = 0.3。

  3. 両方の回線が稼働していない確率は、0.3×0.3 = 0.09 (9%)。

  4. 稼働している確率は、1-0.09 = 0.91 (91%)

以上をまとめると、1-(1-0.7)(1-0.7)。

稼働率をaと置くと、並列の稼働率は1-(1-a)(1-b)。

式は複雑なんですが、これでも計算回数が1回で済んで楽なんです。



並列稼働率の公式2 | なぜ複雑な式が良いのか

なぜ直接、片方が稼働、両方が稼働する確率を足さないのか解説します。

並列の稼働状況は4パターン。

  1. 片方だけが動いている確率は、0.7×(1-0.7)=0.21 (21%)。

  2. もう片方だけが動いている確率は、(1-0.7)×0.7=0.21 (21%)。

  3. 両方が動いている確率は、0.7×0.7=0.49 (49%)。

以上の合計で、21+21+49=91%。


なおどちらも動いていない確率は2通りの計算法があります。

  • (1-0.7)(1-0.7)=0.09 (9%)

  • 1-0.91=0.09 (9%) ※0.91は、先ほどの3計算の結果を使って


3パターンを計算して合計を出すよりも、1回で算出できる1-(1-a)(1-b)の方が良いよね、という話でした。




まとめ


お疲れ様でした。

組合わせ「C」と並列システムの稼働率1-(1-a)(1-b)の2つを、少しでも理解、できれば導けられると本番に強くなりますね。

複雑な式なので「こんな形だったよな」程度でOK。あとは簡単な数値で確かめたり、原理を考えたりして確認すれば良いです。

いきなりは難しいかもしれません。まずは「C」から頑張ってみて下さいね。>>パターン数・組合せ数Cの基本Note<<


では、またご縁があったらお会いしましょう。


\力試しは修了試験で!4回分の解説です/


p.s. 普段は >> 専門学校とIT就職のブログ << をやってます。

でわでわ(・ω・▼)ノシ


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せんない
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