【確率7問】幅広い問題に対応する「はじめの一歩」(FE計算シリーズ)
IT資格に出る確率の問題は、「くじ」みたいな数学問題、費用の期待値、システムの稼働率など幅広く使います。
確率を計算する時は、全事象(全パターン)を出すのは大事。>>パターンや組み合わせの解説Note<< もぜひ参考に。
確率は期待値計算にも使います。>>数値表を見たら「掛けて足す」Note<< とも相性バクグン。
今まで「確率」と聞くと「うわ、難しそう」と思ってたかもですが、少しずつできる幅を広げていけると良いですね。
私のIT専門学校でも、「計算問題=捨て問」と避け続けている学生さんは、正直なかなか伸び悩みます。
いきなり全部解けるようにはならないかもですが、1つずつできそうな計算問題から取り組んでいきたいところです。
それでは始めましょう!
確率1 | くじの確率(組み合わせC)
正答はエ。
公式を使うなら、打合せの回数は組合わせCを使って。
$$
_{16}C_{2} = (16\times15)/(2×1) = 120
$$
よって、0.5×120=60時間。
分からない時、簡単な数から考えます。
AさんとBさんの時は1回、A,B,Cさんの時は3回、A,B,C,Dさんの時は6回。
考え方は「全員が全員-1名と打合せなので、全員×(全員-1)」でも2回数えてるので「÷2」。
A,Bさんなら(2×1)だと、AさんとBさん、BさんとAさんと2回数えていますから。「÷2」が必要です。
2人なら(2×1)/(2×1)=1、3人なら(3×2)/(2×1)=3、4人なら(4×3)/(2×1)=6。なお「÷2」ではなく「/(2×1)」と書いているのは理由があります。>>パターン数・組合せ数Cの基本Note<<
確率2 | 連続して起こる
正答はエ。
ある事が起こって、さらに別の事が起こる確率は、掛け算です。
「雨の2日後が晴れである」事象を考えます。
試しに「雨→晴れ→晴れ」になる確率を計算します。
同様に全ルートを計算します。
雨→晴れ→晴れ:0.3×0.4=0.12 (12%)
雨→曇り→晴れ:0.5×0.3=0.15 (15%)
雨→雨→晴れ:0.2×0.3=0.06 (6%)
最後に合計を出して、33%。
ヒット率1 | 基本問題
正答はエ。
キャッシュメモリへのヒット率をaと置いて式を立てます。
$$
60×(1-a)+10a=15\\
60-60a+10a=15\\
-50a=-45\\
a=-45/(-50)=0.9
$$
ヒット率2 | (1-a)と置く
正答はイ。
ヒット率はをaと置いて、両構成でのアクセス時間を計算しておきます。
40×a + 400(1-a)
20×a + 580(1-a)
問題文に「両社の処理時間が等しかった」より、方程式にできると分かります。
$$
40×a + 400 (1-a) = 20×a + 580(1-a)\\
40a + 400 -400a = 20a + 580 -580a\\
-360a +400 = -560a + 580\\
200a = 180\\
a = 180/200 = 0.9 = 90[\%]
$$
(1-a)にびっくりしたかもですね。
もしキャッシュメモリへのヒット率が20%だったら、主記憶にアクセスするのは80%=100-20。
※なおNoteで「x」ではなく「a」にしたのは、書式が区別がつきにくいからです。私も実際は「x」で方程式は解いています。
期待値 | 値×確率
正答はウ。
「期待費用」から期待値の問題。値は「費用」、確率は「0.9」と「0.1」です。
もう1問いきましょう。
正答はイ。
期待値の計算です。「値×確率」をして合計を出す戦法。>>数値表をもたら「掛けて足す」Note<<
確率は表の「出現確率」、値は問題文に「平均ビット数」とあるので「ビット表記」をビット数に変換します。例えばAの0は1ビット、Bの10は2ビット。
稼働率 | 並列公式を使う
正答はイ。
まずは公式覚えていた時の解法。
ア:1-(1-0.7)(1-0.7)(1-0.7)(1-0.7)=0.9919 (99.19%)
イ:1-(1-0.8)(1-0.8)(1-0.8)=0.992 (99.2%)
ウ:1-(1-0.9)(1-0.9)=0.99 (99%)
エ:0.99 (99%)
並列稼働率の公式1 | まともに考えると大変
並列システムの稼働率は公式が複雑ですよね。
2つ並列システムを例に、順番に考えていきます。
片方が動いていない確率は、1-0.7=0.3。
もう片方が動いていない確率は、1-0.7 = 0.3。
両方の回線が稼働していない確率は、0.3×0.3 = 0.09 (9%)。
稼働している確率は、1-0.09 = 0.91 (91%)
以上をまとめると、1-(1-0.7)(1-0.7)。
式は複雑なんですが、これでも計算回数が1回で済んで楽なんです。
並列稼働率の公式2 | なぜ複雑な式が良いのか
なぜ直接、片方が稼働、両方が稼働する確率を足さないのか解説します。
並列の稼働状況は4パターン。
片方だけが動いている確率は、0.7×(1-0.7)=0.21 (21%)。
もう片方だけが動いている確率は、(1-0.7)×0.7=0.21 (21%)。
両方が動いている確率は、0.7×0.7=0.49 (49%)。
以上の合計で、21+21+49=91%。
なおどちらも動いていない確率は2通りの計算法があります。
(1-0.7)(1-0.7)=0.09 (9%)
1-0.91=0.09 (9%) ※0.91は、先ほどの3計算の結果を使って
まとめ
お疲れ様でした。
組合わせ「C」と並列システムの稼働率1-(1-a)(1-b)の2つを、少しでも理解、できれば導けられると本番に強くなりますね。
複雑な式なので「こんな形だったよな」程度でOK。あとは簡単な数値で確かめたり、原理を考えたりして確認すれば良いです。
いきなりは難しいかもしれません。まずは「C」から頑張ってみて下さいね。>>パターン数・組合せ数Cの基本Note<<
では、またご縁があったらお会いしましょう。
\力試しは修了試験で!4回分の解説です/
p.s. 普段は >> 専門学校とIT就職のブログ << をやってます。
でわでわ(・ω・▼)ノシ