
【ネスペ】「重点対策」の3周勉強法(ネットワークスペシャリスト試験)
このNoteでは、書籍「専門知識+午後問題」の重点対策(iTEC社)」を写真付きでレビューします(以下、重点本)。
私がネットワークスペシャリスト試験(以下、ネスペ, NW)に独学合格した時にもお世話になりました(2011年版)。今回2023-2024年版を買い増ししました。

高度資格で午後対策本は必須です。APよりも試験時間が長いですから、量も質も桁違いに増えますから。
APやSCを、私と同じで「知識本と過去問だけで合格したよ!」って方も、重点本の購入を一度考えて下さいね。

「重点本」でテーマ別に集中的に鍛えて、午後問題に耐えられるスキルと胆力を身に着ければ、PMIもPMIIの過去問演習もスムーズに進みます。
ぜひ「重点本」を「時短」と「踏み台」にして、ネスペに合格してくださいね! 応援してます。
なお私のNoteは、独学合格経験とIT専門学校での授業実績に基づいて作成しています。少しでも信用して頂けたら嬉しいです。
それでは始めましょう!
\私の3ヶ月の学習記録/
午後対策本の必要性
ネスペでは、知識本と午後対策本が必須です。

「知識本→AMII過去問→「午後本」→PMI/II過去問」で学習していきます。
高度試験では、午前と午後に大きなギャップがあります。
試験時間を見れば一目瞭然。AMIIは試験時間たったの40分で4択25問、PMIは90分で長文問題を2問、PMIIはたった1問に120分もかけて解きますから。
午前と午後に、ものすごく大きなギャップがあるので、午後本という踏み台が必要なんです。
APの「2~8倍」も時間がかかる午後対策
今まで知識本と過去問演習だけで合格してきた方は、考え直しの時期です。
私もIP, FE, AP, SCは知識本と過去問演習だけでした。
しかし一方で、ギャップも感じなかったですか?
知識本を読んでも、過去問演習では「最初」は点数が低い、と。
授業を受けただけでテストで高得点が取れないように、本を読んだだけで過去問で良い点数は取れません。
過去問演習を通して「こういう知識の使い方をするのか」「ここが重要だったか」と、フィードバックしてから点数も上がっていきましたよね。
過去問演習していればギャップは埋まりました。
でもそれは午前問題・選択肢問題だったから。
APやSCで感じなかったでしょうか?
午前と午後の大きなギャップを。

高度資格は作文メインの問題です。「長文読解・記述や作文はどうやっていけばいいんだ」と、必ず悩みます。AP以上に悩みますよ。
解く時間も、APより格段に長くなります。
APの午後問題は1問あたり25分。NWのPMIは1問あたり45分なので「2倍」。PMIIなんて、たった1問に120分で「8倍」。
NWは、解くだけで2~8倍の勉強時間が必要。さらに復習・2周目や3周目をするので、ものすごいですね。
これプラス、問題分析や独自調査の手間を掛けますか。重点本に手助けしてもらって「時短」しませんか。という話です。
NW午後対策は「時短」が必要
高度資格の午後問題へ、ステップアップの踏み台にするのが「重点本」です。PMIへの踏み台になってもらって、更にPMIIに片足をかける感じ。

私と同じように、SCを知識本と過去問だけで合格した方。
たしかにSCの独学復習は苦ではないですね。やれます。
問題文中のヒント・慎重な性格で、模範解答は理解できますから。また技術を調べることも少ない。せいぜい「ソルト」「ゴールデンチケット」と1~2語調べる程度でしたよね。
しかし、午後問題のテーマ分類は骨でしたよね。
下の写真は、私がSCを分類した時。ネタバレに配慮しつつ全て調べ上げ、テーマ別に個数を数えて、解く優先順位を決めました。

SCやNWの午後対策にテーマ別演習は極めて有効です。
同じテーマで何問か解けば、鍛えられ、自分に向いてないかも分かります。本試験での「問題選びの基準」ができていきましたね。
しかし、テーマ分類は、独力ではすごい時間と手間。更にNWには、SC以上に技術調査をする特徴で更に手間なんです。
NWは、技術問の塊です。
プロトコルの仕様、データの流れ方、機器の設定などなど幅広く、そして深く知らねば解けませんし、理解もできません。
プロトコルのモード、パケットのフィールドまで覚えるんです。

しかも、知識本(合格教本)に出てくるたくさんの仕様(表)。どれから覚えておけば良いか分かりません。午後問題を分析して、優先度を決めねば。
正直、知識習得と問題演習で膨大な時間が必要なのに、問題分類・仕様優先度まで独力でやってられません。「時短」が必要です。
そこで午後対策本「重点対策」で、テーマ別に学ぶんです。
重点本の構成
ここでは、重点本の中身を写真付きで紹介します。
全10テーマに分類されている
テーマ毎に、座学と過去問演習・解説

「10」個のテーマと「3」つの分類
重点本では、10のテーマに分類されています。

以下に、各テーマと概要を挙げました。
更に学習意義の分類もしました。以下の順番で難易度・優先度が高いです。
SCシナジー:6テーマ
ネスペならでは:2テーマ
難関:1テーマ
重点本の各テーマ。
LANの方式【SCシナジー】
無線LANや社内LANでのグルーピングなどIPとTCP/UDP【ネスペならでは】
DHCPやマルチキャストなどの転送管理DNSの仕組み【SCシナジー】
インターネットから/社内からの名前解決電子メールの仕組み【SCシナジー】
メールの暗号化・検証
メールサーバとDNSの設定通信プロトコル【SCシナジー】
SSOやサーバへのアクセスVoIP【ネスペならでは】
IP電話・伝送優先度の設定ネットワーク機器【難関】
ルーティングプロトコルや機器設定セキュリティ【SCシナジー】
VPNやFWの設定設計・運用【SCシナジー】
VDIやネットワーク機器の設定
【SCシナジー】は、セキスペと学習シナジーが高いテーマ。SCからでもNWからでも、学習が無駄になりません。始めるならここからです。
しかし合格には【ネスペならでは】のようなプロトコル仕様やパケットの詳細構造が必要不可欠。さらにVoIPやマルチキャストなど、ちょっと変わった通信が解けると、問題対応幅が広がります。
最近出ているルーティングプロトコルは最【難関】。実務経験・実機経験がないと、勉強がかなり大変です。挑戦して大失点をしないように鍛え、どうしても選ばないといかん時に備えます。「捨て問」にはしないでくださいね。
10頁講座で「手早く」知識確認
各テーマごとに、最初に講座・次に過去問と解答用紙・最後に過去問解説が続きます。

最初の講座は10頁程度。3テーマだけは30頁と長いですが、それでも1日で読めます。いや、1日で読んで下さい。
17頁:LANの方式
30頁:IPとTCP/UDP
10頁:DNSの仕組み
13頁:電子メールの仕組み
13頁:アプリケーションプロトコル
10頁:VoIP
29頁:ネットワーク機器
39頁:ネットワークセキュリティ
11頁:ネットワークの設計・運用
すでに午前本で学習済みなので、手早く読めます。逆に知らなかった・午前本に載っていなかった事項は、午後問題に必要なのでマーキングをお願いしますね。

「重点本」の講座には、技術説明だけでなく、出題傾向(このへんが出る、こんな出方をする)も書かれていたのが、嬉しかったです(上写真の青)。
緑の「読んだ回数」などのマーキングについては、>私のNW3ヶ月学習記録Note をどうぞ。使った対策本4冊の説明・AMII, PMI, PMIIの学習方法・解く方法まで、具体的スケジュールと点数をお見せしながら解説しています。
各テーマごとに2~6問の過去問を掲載
講座の後は、過去問演習に突入です。
重点本では、過去問からテーマ部分だけを取り出し、短くしてくれています。ピンポイントに学習でき、本格的な過去問演習への準備が進みます。
どの順番で解いてもOKです。私なら問題数の少ないテーマからかな。
3問:LANの方式
5問:IPとTCP/UDP
2問:DNSの仕組み
2問:電子メールの仕組み
2問:アプリケーションプロトコル
2問:VoIP
6問:ネットワーク機器
5問:ネットワークセキュリティ
2問:ネットワークの設計・運用
問題文は3~4頁でコンパクト。平日でも手早く解けます。朝活や昼休みを活用してください。

本には解答用紙も載ってて便利。1周目はノートに書き、2周目で書き込むのもお薦めです。
解説は問題文以上の頁数で丁寧。淡白な解説サイトや解説本だと、2~3行で「~という記述があるので答えは~」と、解説になってない解説が多いですよね。
重点本では、設問文をどう解釈するか、問題文のどこを見るのか、解答をどう書いていくのかの、「思考の流れ」をちゃんと解説してあります。(私のNoteは、さらにコツや似た問題などまで言及しています すみませんCM💦)
どの年版を買うか
「ネスペ合格に重点本が必須」なのは、分かって頂けたでしょうけど。とはいえ、くっそ高いんですよね。
重点本は定価4,000円。受験費用が7500円だから、1万円オーバー。それでもベンダー資格は数万円するので、安いんですが。でも高い!
最新本を買うべきか、少し前の中古本を狙うか考えてみましょう。
私のお薦めは、5年以内の中古本。2,500円以内だったらいいなと。

私はケチり過ぎて、ちょっと失敗しました。合格できたので良かったですが。
内容 | なぜ2023-2024版を買い増したのか
私は2011年版を持っています。2023-2024年版を買い増したのは、令和以降の試験に対応をするためです。
令和以降、出題傾向が変わっています。2011年よりも問われる知識が深い。例えば、R03のルーティングプロトコルはトラウマ。>NWR03年春午後1問2の解説Note(後日公開*)
やはり新しめの問題演習はきっちりやりたいので、古くても2~3年前の重点本までですね。
講座部分に大きな違いはありません。
2011年版と2024年版で、章の統合や移動が数カ所ありましたが、大枠は変わっていませんでした。現在使われていない回線は削除されています。代わりに「ルーティングプロトコル」は詳しく解説され、「VXLAN」など新技術も追加。
掲載された過去問について。2011年版は2002~2010年、2023-2024年版は2012年~2022年。ざっくり10年以内から集めていますね。
昨今の出題傾向の変化を鑑みて2年前版までがお薦め。
勉強に自信があるなら、3~5年前版。
全29問中、PMIは20問、PMIIは9問。ただしPMIIはテーマ部分だけ抜粋。
重点本は「PMIの解説書+PMIIに片足をかける」役割を果たしてくれます。
お薦めな人の2パターン
何年版を買うかは「復習能力」次第です。
初めて学ぶなら独学復習は難しいので、最新~2年前
復習の自己解決能力が高いなら、最新~5年前
※SCやDBなど高度資格所持者
中古価格は、1年前ので半額、2年前でさらに半額になります。半額になるだけで2,000円前後なので、充分お手頃。
最新版を買ってメルカリなどで売るのもテ。定価の1/2~1/3で売れます。定価が高い本なので、書き込みアリでも売れますよ。
私は、勉強した証は残すタイプ。3~5年前の中古本を買って出費を抑えます。
価格 | 1年前になるほど半額
amazonでの中古最安値を調べました。
状態「可」には注意してください。私は、2011年版本のまとめ部分が切り取られていました。「良」なら「新古品か?」と思うぐらいキレイなことが多いです。

以下をクリックするとamazonのページに飛びます。
>2022版:1,320(送料込)※状態「可」
>3,331円(送料込)※「ほぼ新品」
2021版:amazon出品見つからず
>2020版:426円(送料込)※「可」
>1,700円(送料込)※状態「非常に良い」
>2019版:436円(送料込)※「良」
>2018版:436円(送料込)※「良」
>2017版:567円(送料込)※「良」
>2016版:965円(送料込)※「良」
以上から、5年以内から選べば良いかなと。充分安いですし、古すぎて傾向を外しては本末転倒ですから。
無理して500円を狙わないこと。「2,500円切れてれば充分」と考えましょう。もう1つ前なら1,300円。充分です。
2023-2024年版はメルカリ購入して美品でした。最初は芳香剤の匂いしたけど、抜けました。2,000円(ポイントを貯めてたので0円)。

書き込み具合などの、商品説明がある出品が安心です。
>メルカリでの検索結果(安い順)
中古本は、メルカリ、なければamazonや楽天で探してみてください。ただしメルカリで、「裁断済み」は買わないように注意です!本がバラされてます。メルカリは個人出品なので、ちょっとリスキーな面ありますよね。
安全で早いのはamazonの「良」以上。「可」は避けてくださいね。>amazon検索結果ページ
勉強方法 | 1ヶ月で3周
重点本を1ヶ月で3周してください。時期は、本試験2ヶ月前~1ヶ月前まで(調整可)。
ここでは、3周のやりかた・ネタバレへの不安・時期の調整について解説しますね。
3周のやりかた
「3周」と聞いて「うえぇ!」と思うかもですが、気楽で良いです。3周目はズルしますよ。
私は以下のような3周。
1周目:
解き:重点本に線引きしながら
解答:学習ノートに
2周目:
解き:重点本に線引きしながら
解答:重点本に
3周目:
解き&解答:重点本みながら頭の中で

重点本が扱う問題の8割は、PMIから。しっかりPMIを鍛え上げれば、「PMIIは、PMIが3つ繋がっただけ」と分かります。問題の密度は、PMIとPMIIの差は小さいです。
ネタバレは気にしなくて良い
1周目から重点本に線引きして解いて大丈夫です。
2周目の自分が「1周目の自分はここに注目したんだな」と思うし、「ここ注目してないじゃん」と気づきがありますから。
本なんてどんどん汚して下さい。読み倒してください。どうしても気になるなら、他年版を中古で安く買えば良いじゃないですか。
1周目の復習で、答えを覚えるのも気にしなくてOK。
大事なのは答えに至る経路。
設問文をどう解釈して
問題文のどこを注目して
解答をどう作文するか
1周目の復習で経路を明らかにし、2周目の解きで経路を見いだせたか確認します。
重点本後は過去問演習をしますが、ネタバレも気にしなくて大丈夫。
重点本後の過去問演習までには、時間が経っています。「あー解いたなこの部分」と懐かしむことはあるかもですが。初見力を確認し、午後力を鍛える効果は、損なわれません。
思う存分、重点本を3周して、過去問演習へぶち当たりに行ってください。
どうしても気になる方は、直近1~2年分を解かないようにすればOK。問題の最初に、どこから引用されたか明記があります。
それか、あえて2年より古い重点本を買うか。ただし、最新の過去問の解説は手に入りません。
そもそも重点本はテーマ別演習なので、全ての問題を扱ってはいませんし、PMIIは抜粋して掲載。2年ごとの出版なので、最新問題も扱っていません。
最終的には、私のNoteや、他の方のブログやYoutubeを探すことになります。情報発信の時代なので、新しい問題は解説が多い印象です。複数の方の解説を見て、学習してくださいね。
2~1ヶ月前か、3~2ヶ月前か
提案しててなんですが、「1ヶ月に3周」はキツイですよ。
私は、1ヶ月間、全てのプライベート時間をつぎ込みました。
重点本の次は、本格的な過去問演習が控えています。重点本が遅れると、過去問演習の時間が圧迫され、対策不充分になってしまいます。
重点本をする時期が、2~1ヶ月前か、3~2ヶ月前かは、調整してくださいね。
「うおお!あと1ヶ月で仕上げるぞー!」と「勢い」タイプなら良いですが。
本試験1ヶ月前から本腰って不安ですよね。「もう1ヶ月しかない、終わった…」と諦めちゃうタイプなら「余裕」が欲しいです。重点本を3ヶ月前~2ヶ月前にできれば、余裕が生まれます。
とはいえ、「余裕」は中だるみの原因、「勢い」は焦り原因にも。
ご自分の性格に合わせて「余裕」と「勢い」をバランスさせたスケジュールで学習を進めてくださいね。
私は「勢い」タイプに近いけど、スケジュールを前倒しして「余裕」を持たせる感じ。
少し高めのハードルにして、もし超えたらどんどん楽になる感じ。超えられなくても、予備日やハードル超えたアドバンテージでフォロー。
3ヶ月を超える学習期間だと、中だるみが出てしまいます。3ヶ月でスケジュール組んで、各段階で3日ずつ早めに終わらせて「余裕」を作ります。
「まだ2日余裕あるから休もう」ではなく「前倒して次行こう」。「余裕」を持たせますが、「待ち」はしません。
詳しいスケジュールは、>私の3ヶ月の勉強記録Note にまとめました。
まとめ
お疲れ様でした!
ざっくり以下4点が通じたなら、嬉しいです。
午後問題をテーマ別に鍛える「時短」に必要
テーマ別に講座・過去問抜粋演習ができる
2~5年以内の中古本がお薦め
1ヶ月で3周する(1:ガチ、2:確認、3:ズル)
何はともあれ、重点本を試験2ヶ月前の1ヶ月間に3周して、PMI対策をほぼ終わらせる。残り1ヶ月でPMIIを頑張って胆力つける。迷ったりあれやこれやと悩むなら、まず行動です。

約束はできませんが。私は、ネスペの過去問解説を、2024年中、午後1は令和01年まで準備しようと思っています。全部は準備できないかもしれません。少なくとも午後2は1問しか解かないかな。
あまり、期待せず、Note投稿あったらラッキー、ぐらいに思って頂けると助かります。午後2を出すまでは無料にすると思います。
繰り返しますが、ネスペは技術問題の塊。
知らなければ失点です。知識本だけでなく、重点本が増えました。さらに合格の確実化・高得点化には技術書も買い増しする必要が出てくるでしょう。
つまり、自分と時間との闘い。
「勢い」と「余裕」をうまくバランスさせて、是非一発合格をしてください。もし不合格になったら、再挑戦は1年後。忘れちゃうからまたやり直しです。そんなん嫌ですよね。
(でも、不合格になっても。初挑戦の勉強を頑張ればカタチは残っています。私はDBを一度不合格になりましたが、1年後はリハビリ感覚で2ヶ月の学習で済みました。正確には3ヶ月前に始めたけど、2ヶ月前に2週間の中だるみがありました。1ヶ月半前に、ヤベッと気合入れ直して、再開し合格できました。)
絶対に合格してやる!
ぶちのめしてやる!
お前よくもプライベート時間を持っていきやがったな(逆恨み)!
そんな意気込みが大事だと考えています。試験との鍔迫り合いです。ネスペNWとデスペDBはそんな資格。
ちょっと最後、荒々しかったです。すみません。
このNoteや他のNoteが、少しでも合格のお役に立ったら嬉しいです。でわでわ。>amazonの検索結果
\私の3ヶ月の学習記録/
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