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フランス人から見た日本人の幸福観

フランスに長く住んでいると、日本人ってどういう人生観・幸福感を持っているのか、と振り返る時があります。

最近読んだフランス語のある記事で、日本人の幸福観を3つのキーワードで紹介されていました。
驚くことに、それらはこんな意外な言葉にまとめられています。

1.ワビ・サビ
2.森林浴
3.生き甲斐

そう、これらの言葉がWABI SABI、Shinrinーyoku、IKIGAI、と外国語として認知されているのです。

1つ目のワビサビは、日本の禅からきているもので、禅もZENとして日本語由来の外国語としてフランス語の中に入っています。津波、神風、過労死なども日本語由来の外国語として、そのまま使われています。
たしかにフランス人は、古いものや年季が入ったものや伝統を重んじるところがあり、日本への観光も神社仏閣をたくさん見て歩く観光客が多いですね。京都や奈良のお寺とかをたくさん見て回ると、このワビサビの感覚もなんとなく感じられるのかもしれません。しかし、現代に生きる我々日本人にとっては、どこか100年以上も前の日本の歴史のなかのある限られた文化的事象を指摘されているようで、我々が忘れているコンセプトのように思われます。

2つ目の森林浴というのは意外で、どこからフランスに輸入されてきたのかはわかりませんが、昔から自然を重んじる日本人の自然好きから来ているのかもしれません。でも日本人にとっては、やや?ではないかと思われます。

3つ目の生き甲斐は、最近日本人のライターが書いた本が仏語訳されて広まったように思います。
生き甲斐、大きなテーマですね。
一体現代の日本人は何を「生き甲斐」にして日々を生きているのか?
と自問したくなります。
大方は、自分が所属している組織のなかで昇給していくこと、地位を上げていくこと、結婚し家庭を築き次世代を継ぐ子供を育てること、美味しいものを食べること、趣味に没頭すること、恋愛すること、健康であること、環境や回りの人々と調和して生きていくこと、日本を良くしていくこと、大雑把に言えばそういうようなことかもしれません。経済状況がいっこうに良くならない日本において、もう一度、自分にとっての生き甲斐を見つめるのも大切な気がします。

私の生き甲斐は、まず好奇心の探求、精神の自由、放浪の旅、全的人生感謝の受容でしょうか。

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