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物語と現実の狭間で

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実際に起きたこと、架空の思い、真実を混ぜて物語を紡ぎます。随筆のような小説のようなものです。
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#コラム

私は生まれる場所を間違えた

私は生まれる場所を間違えた

自転車に乗って坂を下る。

これ帰り登るねんなあ。

まだ目的地にもついていないのに帰りを気にする。日差しが刺さる。自転車のタイヤが溶けるんじゃないか。アイスクリームのようにゆっくり溶けて、アスファルトに染みていく様子を想像する。そうやって赤い側だけ残った自転車をどう運ぶか。

そんなことを考えていたら、高架下まで来た。

高架下には影ができて涼しい。横を見ると高架が向こうまで続いている。土台があ

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夜の点灯夫

夜の点灯夫

キラキラと輝く街を上から眺める

この光は誰を照らしてるんだろう。
輝きながら、何を見ているんだろう。

どこにいっても明るいこの国は明るさを見せつけないと、国が終わるとでもいうように暗さを抱える。

夜の空を見上げて、なぜ向こうの方の空は白けているのか。
朝日も昇らない真夜中だというのに。

うちに秘めたどろどろの暗さを、人工の明るさで必死に隠そうとする。暗い部分はまるであってはならないとでもい

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