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ドラマ『晩餐ブルース』は、疲れた心をそっと包み込んでくれる優しいグルメドラマです!

今クール、深夜帯ドラマで面白い作品が結構あって楽しませてもらっています。その中でも私のお気に入りの一つが、ドラマ『晩餐ブルース』。

井之脇海&金子大地W主演のこのドラマ。井之脇くんは“、ぎぼむす“で初めて知りました。癒されるような優しい雰囲気が印象に残っていて、『ハルとアオのお弁当箱』という、吉谷彩子とのW主演のドラマが大好きでした。『俺の家の話』のプロレスラー役は、意外すぎてインパクト大でしたね(笑)。

正直めちゃくちゃ美男子とかではないんですが、確かな演技力と独特の存在感の持ち主で、なにかしら爪痕残すこの感じ…やっぱり所属事務所はユマニテ。(ユマニテについては、いつかnoteで書きたいと思っています)

今回の『晩餐ブルース』でも、ドラマディレクターとしてテレビ局で働く田窪優太を好演しています。

優太はせっかく夢を叶えたものの日々仕事に忙殺され、いつの間にか仕事への情熱も消え去ってしまい…。イライラしたり、涙ぐんだり精神的に不安定な毎日を送っていました。

疲れて帰って寝るだけの部屋は“ごみ屋敷“のようになってしまい、食事はただ流し込むだけ…。

一方の金子大地演じる佐藤耕助は有名レストランの料理人として働いていたのに、挫折してひっそりと料理人を辞めて、人生休憩中のニート生活を送っています。

高校時代の旧友であるそんな二人が、友人の草川拓弥演じる蒔田葵の離婚をきっかけに再会します。耕助は、ろくに食べない優太の精神的な異変にいち早く気づきます。

そしてある晩耕助は優太を晩御飯に誘い、二人は一緒に晩ご飯を食べることに。料理人の耕助が作った晩御飯を食べながら「うまっ。あったかい…」と涙ぐむ優太。

「いや、ごめんごめん。最近感情がもう…」
「なんかあったの?」
「うーん。どうなんだろう?よく分かんないんだよなぁ。なにかあったのか、なにもないのか。もうなにも…」
「また、食べに来たら?」
「えっ?」
「ときどき、うちに…。今日みたいに。実は今新メニューの開発してて、練習台になってくれる人探してるんだよね。優太に食べてもらえたら、俺も助かるから。“晩活“しようよ!」
「“晩活“…?」
「“晩餐活動“…。なんかいいでしょ」
「うん」

ドラマ『晩餐ブルース』第1話より

ただ晩ご飯を一緒に食べるだけの 「晩餐活動=晩活」が心を癒やしていき、優太と耕助は少しずつ自分らしさを取り戻して心が回復していきます。

第2話では優太が耕助の働くレストランを訪れ、耕助がお店を辞めていたことを知ってしまいます。優太は耕助にそのことを切り出せずにいました。

「あぁ…あったかぁ…。あっ、いや、普段食ってるロケ弁とかすっごく冷たいからさ。全然違うなぁと思って。ホントに、あったかい」
「それなんだよね」
「んっ?」
「あったかいご飯。おいしいなぁっていう…こないだ言ってた俺が料理人目指した理由。高校の頃、俺が親父とめっちゃケンカしてさ。お前なんか死んじまえって怒鳴られたとき、優太、カレー作ってくれたことあったでしょ?」
「あぁ…」
「なぜか泣きながら。俺は泣いてなかったのに」
「いや、あれはムカつきすぎて、出すつもりなかったのに出ちゃったっていうか」
「そのとき、鼻水たらしながら優太言ったんだよ。そんなくそオヤジに負けるな。生きろ、生きねばって」
「俺そんなジブリみたいなこと言った?」
「あのカレー、すっごくあったかくて。思ったんだよね。こういうご飯作れる人になりたいって」
「じゃあ、ジブリに感謝だ」
「優太にだよ、分かるでしょ」

ドラマ『晩餐ブルース』第2話より

会社の会議の中で感じた“とりあえず良かった“という言葉に自分自身で引っかかってしまった優太は、葵と会って耕助から仕事のことを聞いてないかと尋ねます。

「なんかよく分かんないけど、直接聞けないような話だったら聞かなくていいんじゃないの?とりあえず見守ってやればいいじゃん。それが友だちってもんでしょうよ」

“とりあえず“…またこの言葉に引っかかった優太。思いきって耕助に″ハズい″ことを言い、耕助も優太がなにかを言いたそうなこと隠していること察して、自分から仕事を辞めたことを打ち明けます。

「俺らも…仲間だよな?」
「えっ?」
「カボチャとズッキーニくらいの関係ではある気がする。同じウリ科くらいの」
「なにそれ?」

「仕事…辞めた」
「えっ?」
「辞めた、料理人。今ニート。あっ、なんかごめん。料理してるときにこんな…」
「知ってた」
「えっ?」
「もう辞めてるって知ってた。この前レストラン行っちゃったから」
「えっ?マジで?」
「ごめん。黙ってて」
「あぁ、なんか今すごい恥ずかしいかも。バレてんのに、それっぽく振る舞っちゃってたんだ」
「いいよそんなの。気にしなくて。それに俺もさっき恥ずかしかったから。自分で言っといてあれだけど…」
「仲間宣言?」
「ちょっ、やめてその″ハズい″言い方。ほらもう、やろうよ続き」
「うん」

ドラマ『晩餐ブルース』第2話より

二人のこのやり取りにほっこりしました。友だちとして、お互いを思いやる優しさに溢れていました。こういう友情関係っていいものですね。

時間に追われてただかき込むだけのご飯は味気なくて、どこか空しいものです。誰かと一緒に時間をかけて味わいながら食べるご飯は、疲れた心をときほぐしていきます。

おいしいものを食べるということによって人は生きるパワーを得て、明日また頑張ろうという気持ちになれるものだと思います。

このドラマは、疲れた心をそっと包み込んでくれる優しいグルメドラマです!きっと手作りの温かい晩御飯を、誰かと一緒に食べたくなりますよ♡

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