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『NHK MUSIC SPECIAL 玉置浩二』あの深い歌声に優しく包み込まれて涙

昨日観た『NHK MUSIC SPECIAL 玉置浩二』。玉置さんのオーケストラとの共演コンサートが今年10年の節目を迎えたそうで、あの”太陽の塔”の前で開催したツアーファイナルのコンサートの模様が放送されました。

オーケストラと一緒のコンサートはいろいろなヴォーカリストの方がやっていますが、ただバンドのオケの音がオーケストラに代わっただけ…のような残念な時も正直あります。

でも玉置さんの場合は、玉置さんの歌声とオーケストラ一つ一つの楽器の音すべてがきちんと会話をしながら、それぞれに呼応しながらどんどん盛り上がっていく”凄み”をいつも感じるんです。

それもこれも玉置さんのあのバツグンの声量と深みのある歌声が、オーケストラと対等に勝負できるからこそ生まれる独特の世界がそこにあるからだと思います。

ツアーのテーマは「愛と平和」。沖縄からスタートして全国11都市を巡ったツアー。戦争や震災で悲しい歴史を刻んできた街を玉置さんが訪ねて、″鎮魂の想い″を捧げながらの特別なツアーになったようですね。

特に東日本大震災をきっかけに訪れた、宮城の石巻市を10年ぶりに訪れた玉置さん。その当時、地元の小さなお店でギターの弾き語りのライヴをした玉置さんの映像を偶然私も観たことがありました。

今回そのライヴ会場になったお店で、玉置さんの歌声に勇気づけられ希望をもらえた人々との再会のシーンがあり、それだけでまず感動の涙でした。あの頃気持ちが沈んでいた被災地の方たちが、玉置さんの歌声にどれだけ元気をもらえたことか…。

さらにファイナルに玉置さんが招待したのは「バルカン室内管弦楽団」。1990年代、民族対立から勃発した紛争によって苦しめられた旧ユーゴスラビア諸国の楽団員たちが集まった管弦楽団に、地元・大阪交響楽団が加わった特別編成のオーケストラでの演奏になりました。

玉置さんの歌声が国境を越えて、一つの壮大な音楽空間を作り出している様は圧巻でした。

「夏の終りのハーモニー」、「田園」、そして私が玉置さんの楽曲で一番好きな名曲「メロディー」などなど。玉置さんの楽曲の世界観がオーケストラの演奏と共に、また一つ違う次元に昇華されていくような感覚になりました。本当に素敵でした。

時に優しく、時に激しく…。歌詞一つ一つを丁寧に魂を込めて紡いでいく玉置さんの姿は、もはや″神々しさ″さえ感じられます。

歌唱力が素晴らしいのは皆さんご存知の通りですが、今回のツアー・テーマ「愛と平和」に対する”祈りの想い”がさらに加わって、聴いていると不思議と心が浄化されるような気もしました。

私は、玉置さんの歌声を聴くと無意識に涙が流れてくるようになってしまいました。私自身がどん底まで落ち込んでいた時に、玉置さんの″オーケストラコンサート″を観て心が救われた経験があって、実はそれ以来なんですが…。

思えば玉置さん自身も、これまでの人生においてさまざまな紆余曲折があって今の玉置さんがいる…。

歌声って不思議なんですが、すべての経験が自然と反映されたりするものなんですよね。悲しみも喜びもすべて歌声の糧になる…。

玉置さんの今の歌声も、きっとそういうすべての経験の結晶なんですよね。昔の玉置さんの歌声と今の歌声は、だからこそ違うパワーが備わっているんだと感じます。

10年一区切りではなく、おそらく”オーケストラコンサート”は玉置さんが歌い続ける限り継続していく、ライフ・ワークにすでになっているのではないでしょうか?まだ観たことがない方は、ぜひ一度観てみてください。心からオススメします。

これからも玉置さんの歌声に癒され勇気づけられながら、ほんの少しでも玉置さんの歌声に近づけるような歌を私自身も歌い続けていきたいと改めて思いました。

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