ドラマ『婚活1000本ノック』は主演の福田麻貴の”名コメディエンヌ”ぶりが堪能できる”The コメディ”でした!
基本的に新ドラマの第1話を観て、その後観続けるかどうかを決めている私です。ドラマ『婚活1000本ノック』は正直第2話以降はどうでしょう…?と観る前は思っていました。
でも主演の福田さん、ごめんなさい。こんな私を許してください。予想に反して(失礼!)非常に面白かったです。久しぶりに”The コメディ”を観た想いがしています。″
コメディ″とうたっているならば、ここまでやれれば御の字!という非現実とリアルがうまく融合した世界観に引き込まれ、あっという間の第1話でした。
ドラマでちょこちょこ福田さんが出演しているのを観て「意外に演技できるんだー」とは思っていました。でも”主演”となるとどうなんでしょう?と。
ところがどうしてどうして…。プロの俳優さんが演じたらこうはならないでしょう!という完全に振り切った演技に魅せられました。
クルクル変化する”変顔”を始めとする多彩な表情に、身体全体を使った全身全霊の演技は”新しいコメディエンヌここに誕生”だと感じました。
婚活をここまで”エンターテインメント”に落とし込んでしまうという発想もありそうでなかった気がします。それこそ「合コン」に「婚活パーティー」は少し前の”昭和な婚活”のやり方で、今はコロナ禍も経て「婚活アプリ」や「オンラインデート」etc…。直接会わずとも結婚を決めてしまう人たちも実際にいるみたいですし、令和流に”アップデート”されていますからね。
四人に一人は婚活サービスを利用している「世はまさに婚活戦国時代!」とはよく言ったものです。冒頭ウェディングドレス姿の福田さんが刀を振り回して戦っているシーンがありましたが(これはたびたび出てきそうですね)「婚活!それは次々と現れるクソ男たちとの壮絶なバトル」というナレーション通り、たった一人の男を見極めるまではある意味戦いと言えるのかもしれません。
「婚活とは人間本来の姿を浮き彫りにしてしまう、まさに恐るべき修行道なのかもしれない…」婚活は修行か…。なるほど。
主人公の福田さん演じる売れない小説家・南綾子は、クリスマス・パーティーで出会った年下イケメンのお医者さん山田とのラブラブな時間を楽しんでいました。ところがある日を境にまったくLINEの返信も来なくなり…。「クソ男・オブ・ザ・イヤー」に認定したその山田はなんと遊んだ女に刺されて死んでしまい、幽霊になって綾子の元に再び現れたというあまりにも非現実的な展開!この山田役の八木勇征くんもいい味出しています。
一年以内に成仏しないと″虫″になってしまう山田が成仏するためには、死ぬ前に誰かとした約束を果たさなければならないらしく…。彼氏と温泉に行きたいと言っていた綾子との約束を、新しい彼氏を作らせて自分の代わりに約束を果たそうというわけです。
この幽霊設定を受け入れなければこのドラマは成立しないと思っていたのですが、あまりにもポップでかわいい幽霊に違和感なくハマってしまいました(笑)。
「婚活なんて恥ずかしい!」とか口にしていた綾子に、売れっ子作家の九本がストレートな言葉を投げかけます。
”ブス”と言われるたびに矢が一本ずつ綾子の体に突き刺さっていく様がおかしくて、三本刺さって倒れ込む綾子の姿、その後その矢を文句を言いながら一本一本外していくところは第1話の見どころMAXで夜中に大声で笑ってしまいました。
「あたしは一人は嫌だ!誰かと一緒にいたい!誰かに愛されたいし、愛したい!」
ここから綾子の本気の婚活が始まるわけです。自分の幸せのために、婚活小説のために、そして「クソ男・オブ・ザ・イヤー」の山田の成仏のために…。綾子は山田に婚活相手が”クズ男”かどうか見極めるための手伝いをして欲しいと頼み、綾子と幽霊・山田がタッグを組むことになったわけです。
これから綾子はたくさんの相手と婚活をしていくことになりそうですが、婚活の色んな世界を知ることもできそうだし、幽霊設定以外は(笑)案外リアルな婚活が描かれるような気がしています。
それにしても婚活の相手があまりにもバラティーに富んだ感じの人が多そうで、第2話の竹財輝之助演じる「顔の形がハートパイに似た男」は予告を観ただけで笑えました。
結婚している人も、今絶賛婚活中の人も、これから婚活を始めようという人も、みんな笑って楽しめるコメディドラマ『婚活1000本ノック』。第2話以降も観させていただこうと思います!!