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ドラマ『西園寺さんは家事をしない』最終回。最高に″愛おしい“ドラマをありがとうございました!

ああ…終わってしまった…。なんだかんだ今クールの中では、ダントツ大好きだったドラマ『西園寺さんは家事をしない』。

松本若菜が全身全霊で西園寺さんを演じている姿に、毎話元気をもらって笑って泣いて…。こんなにも純粋に楽しく幸せな気持ちで観られるドラマは、ありそうでなかなかありません。

ドラマの放送中に原作マンガを読むパターンは、『その女、ジルバ』以来ですかね?全5巻というボリュームだったこともあり、実はKindleで思わず大人買いしちゃったんですよ(笑)。

いつもは純粋にドラマの世界観に浸るために、読むにしてもドラマが終わってからが多いんです。でも今回はなぜか原作のエンドが事前に知りたくなったんですよね。

原作のエンドを読んでいたので、ドラマでこの雰囲気をどう表現するのかがずっと気になっていました。マンガだからある意味ふわふわした感じで終わったとしても、読者それぞれの受け止め方に委ねられるというか…。

その点ドラマは、明確に何かしらの方向性を決めないといけない部分もあったと思うので、脚本家の方はかなり悩まれたのではないかとお察しします。

お互いに恋愛対象として好きだと確認し合った西園寺さんと楠見くん。今の絶妙なバランスをキープしたまま、西園寺さん、楠見くん、そしてルカ…3人のこれからの関係性をどういう形で”落としどころ”を見いだすのか?

これが最終回の大きなテーマでした。西園寺さんが”偽家族”はなくならないとか、”二拠点家族”になるとか、自分の気持ちにフタをしようとしてまんまと墓穴を掘ったことをルカは幼いなりにきちんと理解していたわけですよね。

「だって…ルカと一緒にいるのイヤなんでしょ?」
「そんなこと思ったことないよ」
「でもルカ”のけ者”だったもん。嘘つかれたもん」
「嘘って…」
「″偽家族″本当は終わりでしょ?」
「そんなことないよ。″偽家族″は二つの場所で…」
「嘘だもん。それ嘘ってルカ分かるもん。ルカ、ちゃんと分かるもん。分かるもん。分かるもん。分かるもん…」

ドラマ『西園寺さんは家事をしない』最終回より

原作ではかなり”ブラッキー”なルカも現れて、ドラマではどんな風にその辺が描かれるのか少々心配していました。でも最後まで純粋無垢なかわいいままのルカで安心しました。

ルカ自身は二人の想いを自分なりに受け止めようとしながらも、亡くなったママはもういないから、その存在自体もないものとしなければいけないのか?と。そのことが”ムーッ”という端的な表現に集約されていたんですよね。

「パパが西園寺さん好きって言うと、”ムーッ”ってする…」
「ルカは”ムーッ”ってするよ…。”偽家族”終わったら、”ムーッ”ってするよ…」

ルカが”ムーッ”っとしなくて済むにはどうすればいい?

”偽家族”に変わる名前をドタバタとあれこれ考えるシーンは「こう来たか!」でした(笑)。”偽大奥”、”偽大家族特番”、”偽修学旅行”…。何かしら名前を付けた方が納得しやすかったのもあると思いますが、無理矢理感は否めませんでした。

西園寺さんと楠見くんがBBQ をしながら、ルカの”ムーッ”を取り除くための次なるアイデアを笑いながら出し合っているとき、そこにはルカのママ・瑠衣の幻影も現れました。

3人で談笑する姿を見てルカは、ママの存在はたとえここにいなくても決して消えはしないということを、初めて実感できたんだと思います。

「いる!いないけどいる!」

このシーン原作とは違ったんですが、これはドラマの方に一票でした!3人でギューッとハグし合う姿にウルッときました。

「名前はもういらないんじゃないですか?」

散々考えた挙句の、なんてシンプルな結論。でもきっと、それがベストな結論。西園寺さんはルカの母親になりたいわけでも、楠見くんの妻になりたいわけでもない…ただ好きだって思える人たちと一緒にいて、安心して食べて眠って暮らしたいだけ。

そんな″新しい家族のカタチ″もありです!

最終回は西園寺さんと母との″雪解け″も大きなテーマでした。母親役の高畑淳子のさすがの演技に、家族の中での母の役割について改めて考えさせられました。「やりたいことをやらなくなった自分」に嫌気がさして、家を出たという母。

母親も母である前に一人の人間ですからね。家族の犠牲になって自分を空っぽにしてきただけの人生ではなくて、自分自身を生きないと…。

お母さんの後悔は、家族という一番想いを伝えなければならなかった相手に自分の想いを伝えないまま家を出たこと。

十分大人になった西園寺さんも、この母の言葉にようやく納得できたんじゃないでしょうか?自分たちがお母さんに自分の想いを話せなくした…話を聞こうとしなかった…。

家族って本当に難しい。
血がつながっていたって、心がつながっていない家族もたくさんいる。
血がつながっていなくたって、心がしっかりつながっている家族もたくさんいる。

ドラマ『海のはじまり』も『かぞかぞ』も、『団地のふたり』も。最近ドラマきっかけで、家族についていろいろ考える機会をもらっています。うまくまとめられそうな気持ちになったなら、「家族について」そのうち力作書いてみたいものです。

それにしても今回のドラマのキャストは、原作ファンのイメージを微塵も裏切ることない素晴らしさだったと思います。

松本若菜の西園寺さんは、これ以上ピッタリな誰かが他にいるなら教えてほしいくらいです!仕事ぶりもファッションも仕草も表情も…とにかく西園寺さんのすべてが大好きでした♡

松村北斗の”超鈍感”楠見くんも、倉田瑛茉のルカも、二人の”親子っぷり”最高でした!なんといっても、津田健次郎演じる横井さんにアッパレ!大人の魅力溢れる横井さんの、包み込まれるような優しさにノックアウトされましたね。野呂ちゃんは今回も、安定の存在感でした。 

「See you soon, I hope!」ルカの最後の意味深メッセージに、いつかまた3人に会える日が来るかもしれないという期待も…??スペシャル・ドラマお待ちしております(笑)。

こんなにも″愛おしい“ドラマに出逢えて、幸せな 3か月でした!このドラマに関わったすべての皆様に感謝感謝!心からありがとうございました!!

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