接客業で大切なこと
9月が誕生日だった私は、彼にプチ旅行に連れて行ってもらった。
今は都内に住んでいるが、付き合って一年記念も近いので、出会った街(私も彼も地方出身で地方都市にある大学で出会ったので。)で過ごすことにした。
来年、同じ街で式も挙げる予定なので、式場の見学も兼ねてのプチ旅行だった。
①誕生日旅行で宿泊した旅館での出来事
②ついでに見学した式場で関わった2人のウェディングプランナーさんに感じた印象
この出来事から、
自分も携わっているから感じる、いいサービスやホスピタリティとは何か?を書いておく。
①誕生日旅行で宿泊した旅館での出来事
まずこちらから。
宿泊した旅館は有名な温泉街にある。
老舗も多い中、彼の要望で彼的初めて泊まる旅館が選ばれた。
(彼は仕事上その温泉街に宿泊することが多く、泊まり慣れている)
彼が予約した旅館は、私も初めて聞く名前だった。
最近できた旅館なんだろう、と思った。
これを読んで、どう感じるだろうか。
(その時感じた感情が入っているので、文章には棘があるかもしれないけれど。)
私は、同じホスピタリティを重んじる業界で働いてきた一人として、
「ありえない、質が低すぎる」と思った。
同時に、「現場の対応してくれた人がダメなんじゃない、経営する側の責任だ」とも思った。
最近できた旅館だから、サービスが少し行き届かなくても多めに見るべきだろうか?
そもそもその時間に出られないとなっているんだから仕方がないだろうか?
私はそうは思わない。だって、お金を払っているのだ。
その対価として、質の良いサービスを受けたいと思うのは当然のことだ。と思う。
私は、「旅館なんだから24時間入口は開けておいてよ」と言いたいんじゃない。
この事実の裏には、旅館側の人手不足もあるだろうし、何かお客様のためのリスクヘッジでもあるかもしれない。
どうされたら、納得したんだろうか。
・チェックインの時に事前に直接説明する(機械によるセルフチェックインだとしても)
・生理用品がないので買いに行きたいと伝えられた時に、旅館内に用意がございますよと提案する(てか用意はあって当たり前では?頼む。)
・何があってもお客に向かってキレた態度は取らない(平謝りとかへこへこするとかではなくて。)
こういうことを期待していたかもしれない。
そもそも、24時間旅館の入口は開いているっしょ!という私たちの思い込みは良くなかったと思う。
でも、場所は旅館だ。お客側からの「過度なようで当たり前な期待」は付きものだと思う。
お客様は、がっかりしたり怒ったりしに来ているんじゃないし、
全ての要望が通るとも思っていないと思う。
できないことを、マニュアル通りに「できない」と伝えるのではなくて、
・なぜなのか?(正直すぎても良くない)
・代わりの対策は何なのか?(ないのはやばいと思う)
+
・相手の心の内の感情に寄り添った伝え方
(怒っているなら申し訳なさそうに、嬉しそうならこちらも嬉しそうに)
みたいなことをしっかり伝えるのが大切なんじゃないかと思った。
②ついでに見学した式場で関わった2人のウェディングプランナーさんに感じた印象
彼は仕事があったので、式場の見学は自分だけで行った。
二つ、検討していた。その中で二人のプランナーさんに出会った。
一人は、いろんな式場を繋いでくれるウェディングプロデュースの会社のAさん。
もう一人は、ホテルウェディングのホテルの従業員であるBさん。
先にAさんとやりとりしていた。
かれこれ1ヶ月ほど前から、リアルでもメールでもやりとりしていた。
めちゃくちゃフレンドリーで私は話しやすかったんだけれど、いつも気になっていたことがあった。
それは、アホ毛とレスの遅さである。
たかがアホ毛、されどアホ毛である。
もうちょっとピシッてしたらいい感じなのになあと会うたびに思ってしまっていた。
忙しいのは重々承知だが、その日中に来店お礼のメールやお願いしていた式場の見積もりは、もらうのはなるべく早い方が嬉しいし、信頼できる。
そんな時、一応ホテルウェディングも視野に入れるか、と思い立ち、東京に帰るまでまだ時間があったので、当日に急遽、電話でアポを取ってみた。
急にも関わらずめちゃくちゃ快く迎え入れてくれた。
ピシッと整えられた髪型と服装。もちろんアホ毛は気にならない。
メールのレスめちゃくちゃ早い。
その日のうちに返ってくるか、帰って来ない場合は謝罪の文章が添えられている。
さすがはホテル、、、と感じた。
私の中での結婚式の理想は、
「ラフに堅苦しく楽しんでもらいたい」だったんだけれど、
やっぱり、ゲストには良いサービスやホスピタリティを受けてもらいたい、がっかりさせたくないんだなと、新たな自分の思いに気づけた日にもなった。
②を通して感じたこと。
接客サービス・ホスピタリティを業にするのなら、「それなりに見えること」って大事だなって思った。
第一印象に欠かせない髪、肌、メイク、服装、話し方、話の聴き方…etc.
いくらその人が本当に良い人でめちゃくちゃ知識があっても、見た目や話し方が微妙だと、
この人にお任せしたい、とはならなかった。
仮にその人がめちゃくちゃ熱い想いがあって、仕事をしているとしたらもったいないと感じた。
自戒も含めて、第一印象って信頼できるかできないかのジャッジに使われるのだなと。
その意味で、自分は今までいた会社でホスピタリティ力、サービス力をかなり鍛えられたのだなと思った。
エステティシャンという仕事も、今までいた会社のことも誇らしくなった。
今まで、旗艦店の店長を任されたことや、
ついてくれるお客様がいることを、
私の成果だ!実績だ!、と自信を持って認めることができずにいた。
本当にこれでよかったのか?私でいいのだろうか?そんな気持ちばかりだったから。
だけど、離れてみて、他の会社のサービスを受けてみて、やっと。
本当の意味で、自分を認められた気がした。
自分が選んだ会社で、本気でお客様のため、業界のために頑張る仲間と出会えたこと、働くことができたこと、経験できてすごくよかった。
今回の出来事を、反面教師にさせてもらいながら、自分の「人との関わり」の中でも活かしていきたい。