肩こりとばね指(爆発指)が股関節の矯正動作(自己整体)で消失|右足長が左肩に及ぼしていた影響
概要
右足が長く、鶏卵大の鼠径ヘルニア(右側)を患われているクライアントの方の、股関節の遠隔矯正を受けられて七ヵ月が経った時点の記録になります。
七か月間、右足が長い場合の矯正動作を無理のない範囲で継続されていましたが、この数か月で、八年来患われていた足首の滑液包炎の痛みや腫れが消失したことに加え、この所は数年来の手指の異常(ばね指/爆発指)も良くなられ、根深い肩こり等も含めてすべて消失されていると言う事です。
肩や足首の関節には一切手を触れることなくこれらの症状が良くなられたのは、自己整体により左右の脚長が順調に揃って来て、左右の股関節に支えられている骨盤の歪みが解消され、全身の骨格や機能が整っているからなのです。
今回は、右足長により全身に派生していた歪みとその影響、特に、ばね指・爆発指を生んでいた左肩関節転位との相関について、書いてみたいと思います。
右足長と骨盤後傾
七カ月前の写真を見ると骨盤が後傾し立っている為猫背気味、首が前に倒れていますが、10月時点では、骨盤の後傾が解消され脊柱に生理的な彎曲度が戻ってきています。
以前の姿勢を生んでいた骨盤後傾は、鼠径ヘルニアを発症している右側(長い方の足)の方が特に酷く、その為、症状を悪化させる腹圧は右に強くかかっていたと思われますが、現在では、以前に比べ全体的に腹圧は大幅に減少している事は明らかです。
※股関節が外旋するとその側の骨盤は後傾します。内旋するとその側の骨盤は前傾するので、この方のように右外旋+左内旋の単純系股関節の場合、骨盤を左右横から見た時、画像のように左骨盤は右よりも前傾している場合が多いです。
矯正動作を継続し股関節の転位(右外旋・左内旋)が矯正され脚長差が縮んでくると、鼠径ヘルニアの症状にも変化改善が起きて来て、膨らみがでない時間が明らかに長くなっていき、一時は激しい程の痛みが出る事はなくなりました、という事でしたが、その後は、又痛みが激しくなる事があったようで、ご症状は矯正を始める前の以前と比べ少し改善された所での一進一退、といった所にあるようです。
現在、自己整体(矯正動作)に関しては好転反応を予想して、様子を見ながら緩やかにして頂いている状況となります。
右足が長いと、左肩の周辺に症状が起きやすい(転位初期では)
右股関節が外旋すると、右の骨盤を後傾(立たせる)させ、更に、右骨盤の最も突出している部分(上前腸骨棘)が前方に出ます。つまり、右骨盤が前に出るのですが、これでは全身のバランスが悪いので、身体を支える為に逆側の肩、つまり左肩を前に出して左右のバランスをとるようになり、結果、猫背、脊柱の後弯、骨盤の後傾が助長します。
当然、左肩関節は転位(角度異常)しますが、この場合は内旋方向に転位していました。肩関節の動作確認で確かめましたが、写真でもそのまま現れているので確認できます。
7カ月前、10月時点での写真を比較すると、左腕が全体的に内向きになっています。これまで頂いた写真を確認すると、どの写真でも本当に微妙ではありますが、後ろからだと手の平がより見えるなど、左腕は右に比べ全体的に内向きになっていました。
この左肩関節の転位(内旋)が、左肩、左腕、左手指関節の異常を生んでいたので、矯正動作により、左右脚の長さが揃うに従い、左肩関節の転位が自然に解消され、肩関節には指一本触れることなく、肩こり、ばね指(爆発指)の症状が改善されて行ったのです。
ばね指(爆発指)発症~先頃までの経緯
全ては脚長差の問題|数年来のばね指・肩こりは消失
そして、自己矯正が更に進んだところで、上半身(ばね指、肩こり等)の不具合はなくなったと言う事なのですが、このように、股関節と離れたところの症状部位もすべては脚長差の問題で、少し改善されるも完全に消失するも、つまりは股関節転位の矯正の進度によるのです。