山での食事どうしてる？初心者のHIKERさん向けシャリバテ対策

みなさまお疲れ様です。セルフケアハイカーの彩です。

今回は初心者のハイカーさん向けて山でのエネルギーの補給やシャリバテ対策について綴っていきます。

食に関連する知っておきたい山用語

みなさんは「シャリバテ」という言葉を聞いたことがありますか？

シャリバテとは？

シャリバテのシャリは登山に必要なご飯を意味していて、このシャリが不足してエネルギー不足になっている状態を表しています。同じような状態をハンガーノックとも言います。

それでは山登りをし始めて順調に体が進んでいたのに体が重くなって足が進まなくなりバテてしまった時の原因として、どんなことが考えられるでしょうか？

考えられるシャリバテの原因

①「歩く速さが早すぎる」
②「食料の補給が不十分なことによるエネルギー不足」
③「水分の補給が不十分」
④「自分の体力に合ってないコースを選んでしまうこと」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　など　

これらはどれもシャリバテを起こす原因の一つとしてあげられます。

ここで、注意したい勘違いが「単なる体力不足で疲れたのかな？」と思ってしまうことです。

「今日はエネルギー不足だからなんか食べなきゃ！」と思ってすぐに食べ物や水分を補給できれば良いのですが、放っておくと食欲すらなくなってしまうこともあり注意が必要です。

こういった状態を予防していくためにシャリバテ対策について一緒に考えていきましょう。

シャリバテ対策

それではシャリバテを起こさないように特にしておきたい対策について振り返っていきましょう。

シャリバテ対策は大まかに三つに分けることができると言われています。

●ゆっくり歩く（息が切れない早さで）
　　→最高心拍数（220-年齢）の75％以下の心拍数で歩く

●食べる（がつがつ歩きすぎずに休憩を取る）
　　→行動中のエネルギー消費量（kcal）＝1.8×行動時間（h） ＋　0.3×歩行距離（km）＋10.0×上りの累積標高差(km)  ＋ 0.6×下りの累積標高差(km) ×体重(kg)＋ザック重量(kg)　　　

●飲む（こまめに水分補給）
　　→体重×行動時間×5（ml）を目安に水分を補給する。

（鹿屋体育大学・山本正嘉教授の研究より引用）

上記に記載した「ゆっくり歩く」「食べる」「飲む」の３点にまず気を付けながら自分の基準値を知った上で登山を楽しんでいくのがポイントになってきます。

特にガシガシ登れてしまう山は携行食の補給や水分摂取をこまめにしな苦なってしまうので注意が必要です。

気づかぬうちにエネルギーや体の水分が汗と共に無くなっているので、休憩タイムを取り入れながら足を進めていきましょう。

シャリバテの状態になるとカラダの血糖値がかなり下がっている状態なので、ブドウ糖やジュースなど即効で血糖値を上げるものを口に含むと少し食欲が回復するので便利です。

しかし、意識がもうろうとしている場合は経口摂取が難しく、食べ物や飲み物を詰まらせてしまう危険性も高いので救急要請が必要になってきます。

水分や塩分の不足から起こり得る症状

それと食事に併せて気を付けておきたいポイントは水分補給です。　

実際に成人の体の60％以上は水でできていますが、運動などで汗をかくことで塩分やナトリウムなども気づかないうちに失われていきます。

これらの水分、塩分、ナトリウムが不足した状態で起こる代表的な例が脱水症です。

この状態を防ぐために、手軽にできるのはドラッグストアなどで購入できる塩飴や経口補水液を持っていくことで予防できるのでオススメです。

忘れもしないシャリバテ体験談

　最後に以前ニュージーランドのロングトレイルを歩いていた時に体験したシャリバテ危機についてお話します。

いつものように毎日20kmペースで歩いていたのですが、その日はコースを間違えて仕方なく川を渡ることに。。しかし水深は１ｍ程あり、岩を張って100m以上ある岸へ渡ろうとしていたところ、まさかの滑って川にIN…。

胸まで浸水し、疲労もMAX。。服を乾かしてその後も４時間程歩き、キャンプサイトに着いたのは20時近くで真っ暗。

その日は結局12時間ほど歩き、泥のようにテントで眠り朝を迎えました。

しかしながら翌朝起きた時に、体が鉛のように重い。。

「これは動けない。。」ということで１日休息日を設けることに。

しかしいつものように食事を摂取すると翌日の最終日のトレイル分の食糧が無くなってしまうので、夕方まで我慢をすることに。。

低血糖状態になりながら、唯一余分にあった乾燥わかめと塩をひたすら食べて全然満たされないお腹をわかめの体積で満たしました。（ミネラル過多笑）

この経験からロングトレイルは体力だけでなく持久力の必要性を本当に痛感し、栄養の補給自体も通常の登山以上にとても大切であることをしみじみ感じたトレイルでした。

この時に「飢餓スイッチ」が入り、登山のパッキングをする時にはどんなに軽量化を心がけていても食糧だけは予備をたくさん持っておこうと誓った出来事にもなりました。笑

今回も最後までお読みいただきましてありがとうございました。

ロングトレイルでの体験談をYOUTUBEでも発信をしているのでご興味のある方はぜひ見にきてくださると嬉しいです♪